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ウィンストン・チャーチルの英語勉強法

私は構文や文法の分析がたいへん好きで、リンカーンの演説シリーズを書いているのも構文分析に関連があるからです。

どんなに複雑な文章であっても ― それが標準文法に沿って書かれたものである限り ― 理解できるのは構文の知識があるからです。

これはまさに受験英語のおかげ。

私が受験英語の構文を懸命に勉強するようになったのは社会人になってからです。

英語を人に教える職業に就いたために ― 元来嫌いではなかった ― 構文分析をさらに精緻なものにする必要が生じました。それができないと自信を持って生徒に説明できないからです。自分があやふやなものを人に説いても決して理解してもらえません。

そして、その受験英語が、翻訳だけではなくリーディング・リスニング・スピーキングにも少なからず役立っています。

さて、予備校講師・薬袋善郎氏の指摘によると、第2次大戦中の英国の首相ウィンストン・チャーチルの卓越した英語を支える大きな柱のひとつが、日本でいう「受験英語」風の勉強だったようです。

チャーチルは構文分析の訓練を徹底して受けた。

ハーロウ校時代古典語がたいへん苦手で ― 英語しか覚えられないと判断され ― 普通の英語の書き方を人より余計に練習するはめになった。

そこで毎日やらされたのが「構文分析」。 

長い文章を解剖し色インクで S V O や 関係節や条件節などを色分けしていった。

他の生徒の3倍もそんな作業をした結果、普通の英文ならその構造を完全に理解できるようになり、ラテン語やギリシャ語の優秀生に比較しても全くひけをとらない英語が書けるようになった。

ネイティヴでもそんなに大きな効果があるのですから、ノン・ネイティヴが受験英語を懸命に勉強して悪いはずはありません。

とりわけ構文分析は威力があります

英語の勉強に行き詰まる人の大半が受験英語の勉強不足であることをちゃんと認識すべきだと思います。

奇妙な英文解釈を繰り返して、構文の誤解を指摘されてもなお気づかずに反発さえする人があります。

そんな人の英文和訳は ―日本語のエッセーなどは見事に書ける人であっても ― 不思議なほど意味不明になります。

もちろん、他の人のことばかり偉そうに言える立場ではありません。

私自身も、優れた人の文章を模範にして、常に勉強を怠らないようにしています。

アンチ・バベルの塔の基盤も ― 隠れて見えませんが ― 構文です

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