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英語学習法(2)

「英語学習法(1)」で指摘したのは、英語を学習するさいに自分の「現在のレヴェル」「当面の到達目標レヴェル」「最終的な到達目標レヴェル」という3つのレヴェルを明確に意識していない人が案外多いということでした。

この3つの目標がはっきり自覚されていたら、自ずと勉強方法も定まり、参考書などの選択範囲も特定され、スケジュールも立てやすくなることは明らかです。

たとえば、市販の参考書に限って話をすれば、そのほとんどすべては英検準1級前後までのレヴェルを目標にしたものです。

英検準1級のレヴェルというのはどの程度のレヴェルかについては「英語学習法(1)」を読んでください。

今回は、英語の学習時間または英語習得に必要な「時間」について検討してみます。

「あまり誰も指摘しないけれど(1)」において、次のようなことを書きました。

英語がうまくなるのに最も必要なのは、「学習や練習にかける時間数」だと思います

日本語は自然と身に付いたとみんな思っているし、実際そうですが、大人らしい日本語が身に付くまでにやっぱり20年ほどはかかっている。それも朝から晩まで日本語で、夢まで日本語なのです。

夢は別にしても、日本語を聞いたりしゃべったり読んだり書いたりしている、つまり実際に日本語に接している時間が1日8時間だとしても20年では5万8千400時間になる。

他方、英語の場合。普通の日本人は日常で使う機会はないから専ら学校の授業。学校で、13歳から20歳まで英語を習うとしても、1日に1時間として1週間で5時間程度、しかもそのほとんどが圧倒的に日本語が多く、英語も日本人なまりで、いねむり、おしゃべりもめずらしくない授業である。だから、実際に英語に接している時間は1週間で2時間ぐらいに過ぎない。

月間でやっと8時間、1年で100時間に満たない。それで20歳まで8年間続けても800時間弱である。これは日本語の時間数の73分の1。夏休みや行事もあり実際はもっと少なくなる。つまり、日本語の100分の1程度。

これを語彙力に単純にあてはめると、母国語の日本語が3~5万語だとして、英語で何とか実用に絶える実用語彙数は日本語の100分の1として300語から500語。事実、それが実情ではないか?』

同じ計算ですが、英語のネイティヴが英語に接している時間を1日8時間として言語能力が完成するのが20歳だとしましょう。

その間英語に接する総時間数は、8×365×20=5万8400時間。実際は1日8時間どころではないでしょうから6万時間としておきます。

他方、日本人が英語に接する時間は800時間。

ネイティヴ対日本人の比率は800時間対6万時間です。

日本人はネイティヴに比べて英語に接する時間は75分の1

接する英語の量だけではなく、質も勘案すれば、100分の1と言っても決して過言ではないでしょう。

さらに、いろいろな相乗効果を考えればとても100分の1どころではないでしょう。

しかし、とりあえず、この100対1という数字をしっかり自覚しなければなりません

そうすれば、「日本語も自然に覚えたし、ネイティヴも自然に英語を身につけるんだから、文法をやったり単語を詰め込んだりする不自然なやり方はまちがっている!」という批判がいかにトンチンカンで根拠を欠く議論であるかが分かります。

むしろ、8年間でもしっかり勉強すればだれでも英検2級までは習得できるという事実を是としなければなりません。

「自然に ― 文法も学習せず単語もあえて暗記しないで ― 習得」しようとしたら、どうなると思いますか?

4年ほど前に、チョン・チャンヨン氏が書いた『英語は絶対勉強するな!』という「!」付きの本が大人気になりました。

みなさん、「自然に ― 文法も学習せず単語もあえて暗記しないで ― 習得」できるのか!!と思ったのでしょう。

私も、英語習得方の本は何でも買いますから、『英語は絶対勉強するな!』を買いました。

もちろん、ちゃんと読みました。

読んで分かったことは下記の3つです。

① チョン・チャンヨン氏自身、著書の方法を開発する前に「伝統的勉強をちゃんと終えている」こと。

② 『英語は絶対勉強するな!』というタイトルとは裏腹に、実は ― 忠実に「チョン・チャンヨン法」を実行すれば ― とてつもない「勉強量」が必要になる学習法であること。

③ 「現在のレヴェル」「当面の到達目標レヴェル」「最終的な到達目標レヴェル」という3つのレヴェルを明確に意識したものではないこと。

①の土台がなければできないし、さらにその上に猛烈な勉強を必要とする方法であり、各レヴェルの学習方法を具体的に示したものでもない。

チョン・チャンヨン氏の「徹底したリスニング重視」の方法は伝統的勉強法の弱点を補強する意味で正しいものです。

リスニングは伝統的学習法ではほぼ完全に無視されていたからです。

『グレゴリー・クラーク先生の「暗号解読法」があなたの英語に奇跡をおこす!』と同じ路線です。

しかし、その方法だけで「短期間」に外国語を習得することは不可能です。

「100対1の壁」を薄くするために、「伝統的学習」は ― 実は ― 「学習を加速する役割」を担っているのです。

「学習加速手段」という―今まであまり検討されなかったが ― 観点から「伝統的学習」を再検討すれば、英語学習の最大の壁である「100対1の壁」をかなり薄くできると思います

皆さんのコメントをお待ちします!


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