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英語学習法(9)

○ 再度、枝廣淳子さんに、戻ります。

枝廣さんをなんども取り上げる理由は5つあります。

① 完全な独学。

② 学習素材が、市販の参考書などではなく、雑誌や新聞及びテレビ+知人のネイティヴに吹き込んでもらった音声素材。

③ 2年間の期限を限った学習。

④ 最終目標+短期間目標を設定し8つの学期に分割してチェック。

⑤ 巧みな学習時間の創出。

最小限のコストで、100%自分に合うようにデザインし、専ら自分の弱点克服に焦点をあて、ふらふらしないで着実に前進する。

そのために無駄の多い ― レヴェルも低い ― 市販の参考書はまったく利用しない。

興味の尽きない学習法です。

○ 次に、朝日新聞の記事を引用します。

(引用開始) 

英語学習 思い詰めずに自分なりに
朝日新聞 2002年4月6日(土)

 今年もこの季節がやってきた。書店ではラジオ・テレビ英語講座のテキストの売り上げがグンと伸び、通訳の現場でも「どうしたら英語ができるようになるでしょう?」という質問に熱がこもる。そのたびに英語ができなかったころの自分を思い出す。

(k.y.注: 「英語ができなかったころの自分」という文句は誤解を招きます。枝廣さんは、決して英語ができなかったわけではありません。たいへん高度な大学受験勉強とその後の専門の勉強を通じて、2000~3000時間は既に英語に接していはずです。

 大学の英会話の授業で挫折し、「自分は英語がしゃべれない」というコンプレックスと、「いつかはやらなきゃ」という強迫観念がしこりのようにいつも頭のどこかにあった日々。そして、夫の米国留学をきっかけに29歳から2年間猛然と勉強し、今の自分がある。

 私はまず英語を聞いて理解したいと思った。そのためには語彙力と耳の慣れだ。1日3時間ずつ英語ニュースを聞き、新しい単語を2日後、5日後、2週間後と忘れそうなころに復習。英語を聞こえたまま口に出すシャドーイングや英語テキストの音読も野球の素振りのように毎日行った。

 自分の経験から、英語の勉強で苦しんでいる人には「英語の出来・不出来」と「自分の人格」とを分けて考えたほうがいいですよ、と串し上げたい。英語の不出来が自分の人間性の傷であるかのようなとらえ方は生産的ではない。英語は単なる道具である。その道具で何のためにどんなことをするのかを考えることにエネルギーを集中したい。

 英語は道具だから、その必要性を感じる人が使えるようになればいい。世界に日本の考えをしっかり伝える立場の人々は、英語で自由自在にコミュニケーションができなくてはならないが、全国民が英語ペラペラになる必要はない。ただし、どんな分野であれ、新しい情報を広く得たいと思うのであれば英語は不可欠だ。私の感覚では、日本語で読める情報は世界のメデイアやネットで飛び交う情報の1%ぐらいだろうか。

 学習法を相談されると、私はまず「英語で何がしたいのですか?」と尋ねる。外国人と直接交渉したい、映画を吹き替えなしで楽しみたい、インターネットで英語情報を読みたいなど、答えは千差万別。「英語ができる」といっても、読む、聞く、話すのどれなのか、目的次第で方法は異なる。得意な学習スタイルも人によって違うはずである。

 なのに「○○式学習法がいいらしい」と飛びついて挫折する人が何と多いことか。○○式はその作者にはベストであっても、万人向けとは限らない。自分を勉強法に合わせる必要はない。自分に合った方法が一番分かっているのは、ほかでもない自分自身である。

 「英語は幼少期にやらないとモノにならない」というのはウソである。楽して英語を身につけることも難しい。だが楽しみながら自分の設定した目標に一歩一歩近づくことは、やる気があればだれでもできる。

枝廣 淳子(同時通訳者) (引用終止)

プロとして飛躍する基礎を構築するために枝廣さんが英語習得にかけた時間数は―学校時代も含めて―およそ1万時間でしょう

この1万時間は ― 彼女の頭の回転の速さと計算しつくされた学習法を考慮すれば ― 普通の人の2~3万時間に匹敵するかもしれません。

それでも、決してまねのできない神業ではありません。

ほんとうに注目に値する「外国語学習現象」です。

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Comments

 はじめまして。昨晩、このブログを見付け、一気に読みました。目からうろこが落ちた思いです。
 私は TOEIC 930 点ですので、英語で仕事をすることのできるぎりぎりの英語力だと思います。
コンピューター関係の翻訳をもう8年もしていますし、本はたくさん読んでいるのですが、この8年間、ほとんど英語力は変わりませんでした。英語は多読して学ぶしかないのだと信じておりましたので、この程度が自分の限界なのかと思っていました。そのため、多読と、翻訳技術と専門の勉強にのみ力を注いで、自分ではこれで満足しているつもりでおりました。
 でも、k.y. 様の書かれたものを読んで考えが変わりました。意味を推量している限り、本当に理解し、味わっていることにはならないこと、また、語彙を増やせばわからない単語の意味を推量したりそのたびに辞書で調べたりするエネルギーも時間もいらない、その違いは大きいのではないかということに気付きました。同時に、多読という方法では語彙をこれ以上増やすのは無理だということが、はっきりわかりました。今まで、ペーパーバック83冊などではまったくきかない量の本を読んできたのにおそまつな語彙しかない自分を省みれば、これは心から納得できることでした。辞書を利用した単語の暗記という方法を、やってみようと思います。
 枝廣淳子さんについても、このソフトの存在については聞いたことがありましたが、無料でもらえるということは知りませんでした。
 このブログに出会ったことが、私の転機になるような気がします。本当にそうなるよう、根気よく暗記を行いたいと思います。ありがとうございました。

Posted by: たき | March 13, 2005 at 08:07 PM

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