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「才能」(13)

白川静先生

2005年3月27日の日経の『長距離ランナー』の記事を参考にしました。

白川先生はこの4月に95歳になられる。漢字文字学の権威。1900年前に確立された文字学を実証的研究によって書き換えるという偉業をほとんど独力で達成された巨人である。

先生は昨年文化勲章を受賞された。しかし、皇居にお出ましにならなかったしテレビで受賞の感想を述べられることもなかった。私は心配だった。たいへんな御高齢だし、あんな輝かしい機会にもかかわらず姿をお見せにならないのは ― 私の見落としであったかもしれないが ― 体調を崩されたのかと気がかりであった。どうやらそうでもなかったらしい。昨年奥さんのつるさんが亡くなられたのだ。たぶん、喪に服されていたのだろう。幸いなことにお元気のご様子である。昨年の10月10日と今年の1月16日にあの有名な「文字講和」をされたそうだ。600人の聴衆に向かって2時間立ちっぱなしで例の如く興趣あふれる講和であった由。よかった、よかった。

さて、語学の勉強に関して白川先生の生活は実に参考になる。

先生の研究生活は―上記新聞の記事によると ― 下記の如くである。

あの騒然としていた1960年代の大学紛争の頃も、先生の生活はまったく平常どおり、午後11時まで煌々と電気がついて地味な研究に没頭。

今も一定のリズムで研究が続く。独居生活。朝は6時に起きて8時には執筆。昼食後1時間ほど睡眠。午後2時から夕食の7時過ぎまで ― 2度ほどお茶やコーヒーをはさんで ― 作業が続く。午後9時就寝。

日常の秩序が大切」だとおっしゃる。

仕事の計画は70代では10年計画、80代では5年計画。90代では3年計画....その先は神様のおぼしめしをうかがってから決めるそうだ。

編集者の西川照子氏いわく、「同じ生活リズムを守り、急停車も急発進もしない規則正しい走り方こそが前人未到の白川学を築き上げたのではないか」

ちなみに、アンリ・ファーブルはセリニャンというところに隠棲して、教科書や少年少女向けの科学啓蒙書を書いて生活費をかせぎながら、本業の博物学研究に熱中した。その30年間(1879年~1907年)に不朽の名著『昆虫記』全10巻を執筆し出版した。

白川先生やファーブルの驚異的な集中力と持続力! 

「才能」とはまさに、谷川棋士の示唆するごとく、集中して努力を持続する能力である。

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