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英語学習法(4)

必要な「学習時間」を考えるということは、「学習効率」を考えることでもあります。

ここで、私が「アンチ・バベルの塔」の建設をはじめたいきさつについて再度述べたいと思います。

「アンチ・バベルの塔」の元来の目標は「辞書暗記」です。

なぜ、辞書暗記なのか?

何度も書いてきましたように、他の方法に比べて 最も効率よく正確に 語彙を暗記できるからです。

語彙を暗記する方法は大きく分けて3つあります。

① 市販の単語帳で覚える方法(各種単語ソフトも含む)

② ペーパーバックや雑誌を読みながら未知の語彙を辞書で確認しながら覚えていく方法

③ 多読のみによって― 辞書はまったく利用せずに ― 自然に覚えていく方法

最も効率が悪いのは ③ の方法です。

ここで ③ の代表選手・酒井邦秀先生が提唱されるSSS多読法を検討して見ましょう。

私は、念のため先に確認しておきますが、「多読法」を否定するつもりはありません。むしろ、「アンチ・バベルの塔」と併行して利用すべき優れたツールだと考えています。

また、多読法を今までになくしかも体系的に普及させた酒井先生の功績はたいへん大きなものです。

しかし、多読だけで語彙を増強するのはあまりにも効率が悪いのです。

なぜか?

ここに酒井先生の『快読100万語!ペーパーバックへの道』という本があります。

その第13講のタイトルは、『「単語信仰」を捨てる ― 「語学は単語」ではない』となっています。

そして、「語学は単語ではなく、文である」とか「文から切り離して、語源や派生をたよりに、単語の意味を訳語と結びつけて覚えることなど、害ばかりで何の益にもなりません」とか書いてあります。

しかし、単語の意味がわからなくてどうして文の意味が分かるというのでしょうか?

そんなことは不可能です!

案の定、酒井先生は「意味は浮き出してくるもの ― 理想的な覚え方!」という項目をもうけて「覚え方」を解説しています。

結局覚えないといけないのです!

さて、その「理想的な覚え方!」とはいかなるものか?

酒井先生は次のように説明しています。省略・太字(一部は原文と重なる)はk.y.。

(引用開始) 語の意味は辞書など引かずに、その語があらわれる文にたくさん触れて、そこから意味が浮き出してくるのをじっくり待つのが理想です。英和辞典を使った「インスタント」な理解は、「急がばまわれ」の深い理解にはかないません。
 「浮き出してくる」ということを、実例でもう少しくわしく説明しましょう。ぼくの娘の例です。娘は9歳のときにイギリスに1年3ヶ月行きました。英語はまったく学習したことがありません...
 娘はまったくの白紙で英語に触れはじめ、一生懸命先生や友達の発する音に「意味」を見いだそうとしたにちがいありません...
 たとえば、

  ジュニートハゥッ? ( Do you need help? )
  ハゥッミー ( Help me. )
  アゥハゥッピュゥ ( I'll help you.)    
  
(k.y.注: カタカナにせよデフォルメが過ぎて誤解を招く発音表記です)

などという言葉を先生や同級生から何度も聞くうちに、「ハゥッ」とか...聞こえる部分が、文字で書けば help という一つの語だとわかり、意味もだいたいわかってきた ― そういうことだったのだと思います。
 これが「浮き出してくる」ということです。(引用終止)

酒井先生ともあろうベテランの指導者でもこんな「理想」を追求して「効率」をまったく無視しているのです。

「ネイティヴの英語に接する時間は日本人の100倍」という事実をまったく無視しているのです

しかも、やっぱり「語彙増強の必要性」は認めざるを得ない!!

次回も酒井先生の主張の重大な矛盾を探ります。

みなさんのコメントをお待ちしています!

追記: http://saca.boo.jp/column/column2.html  は素直な感想だし、その通りです。

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Tracked on March 08, 2005 at 06:52 PM

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