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記憶(3)

「記憶」の先端研究者である池谷裕二さんも、谷川棋士も、専門は違いますが発言に共通点が多く、それらの共通点について私も同感です。

池谷さんは、『「歳のせいで覚えが悪い」と言う人がいるが、その嘆きはたいへんな間違いであって、単なる努力不足に過ぎない。昔ものを覚えるためにした非常な努力を忘れているのだ。専心できる学生時代でさえひとつの物事を習得するのにかなりの時間と労力を必要としたはずなのに、そんな経験を忘れて、ただただ老化を嘆くのはとても愚かである。また、「もの忘れがひどい」とこぼす人もいるが、単に初めから覚えていないだけではないか。覚えたつもりの勘違いが記憶力の停滞を引きおこす』という趣旨のことを語っています。

谷川棋士は、『中年太りが運動能力を低下させるように、ただの老化の物忘れを放置するのは不摂生だ。とくに物事をよりうまく能率的に進めたいなら、思考力や創造力の土台になる記憶力をトレーニングしなければならない。記憶力を良くするには、まず、暗記しようと思うことだ。メモなどに頼りきってはダメで、必要不可欠なこと以外はできるだけその場で覚えようとすれば、頭は活発に動く。メモをしたからといって、「積極的」に忘れると、記憶力は衰退するばかりである。記憶力の積極的なトレーニングには、詰め将棋が良い。将棋が強くなりたい人以外でも、頭の中で局面をどんどん動かせば、記憶力、思考力、直観力、集中力などのトレーニングに最適だ』という趣旨のことを語っています。

そして、「記憶力は思考力や創造力の土台になる」と考えている点でもおふたりの見解はぴったり一致しています。

私は、記憶力及び英語力を鍛えるために、「(英英)辞書」を考えながら暗記すること、つまり「アンチ・バベルの塔」を詰め将棋がわりに利用しています。

忘れて何回も復習すること自体、記憶力や英語力を強化する一環になっていることは言うまでもありません。

谷川棋士は詰め将棋について、『初心者の人は、まず200題ぐらいの問題集を一冊買い求め、一題を一分ぐらい考え、分からなかったら解答を見てかまわない。そして、一冊の本を繰り返して練習する。問題が二百題もあれば、最初に戻るころには以前の問題の解き方を忘れている。その時はまた繰り返すのである』と書いています。

ロンドンで ― 複雑極まりない道路地図及び交通事情を頭に格納して ― 自在に車を走らせるベテラン・タクシードライバーの場合、その「海馬」の暗記に関係する部位が物理的に膨らんで神経細胞の数が何と20パーセント近く増加しているそうだ。

全員20歳を過ぎてからタクシードライバーになった人たちなのに、歳を取るほど神経細胞の数が増えて運転がスムーズになる。

楽しい話ではないですか!

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