« 絶対必要な英単語6000語(96/365) | Main | 英語学習法(14) »

リービ英雄著『英語で読む万葉集』(1)

以下、敬称略。引用中の省略・太字はk.y.。

「英語で読む万葉集」を読みながら、偉才・リービ英雄の翻訳論を辿(たど)ってみたいと思う。

また、日本人学者の注釈を参照しながら万葉集を読む場合との違いも楽しみたい。つまり、日本の古代文学の―英語を介在させて浮かび上がる―今までに発見されていなかった側面も鑑賞したい。

万葉集は世界でも屈指の古い詩集であるが、それを現代英語のレンズを通して見た場合、実に新鮮な光芒を帯びた新たな文学となる。創作となる。

リービ自身は、前書きの「世界文学としての、万葉集」のなかで、次のように書いている。

(引用開始)

...現代から始まって、そこから時代をさかのぼり、古い日本文学も、少しずつ、読めるようになった。そしていつの間にか万葉集にたどりついた
 万葉集にたどりついたとき、「古い日本語」というよりも、「とても新しい文学」に出会ったという不思議な感じがした。
 それだけ、万葉集は新鮮だった。
 万葉集は、昨日書かれたかのように、「新しい」ことばの表現として、ぼくの目に入った...
 万葉集は...もしかしたら世界にも例をみない、詩歌の集大成なのではないか―ぼくにはそう思われたのである...
 ...北米大陸の大学の東洋図書館にとじこもり、はじめて文学に結晶した時代の島国のことばを、とりつかれたように読みふけり、まるで奈良の大寺院の写経生のような気持ちとなった。そして英語に写しはじめた...
 英語の万葉集は、自分で日本語を書くようになる前につづった、ぼくのはじめての「創作」だった...
 ...世界文学としての万葉集を、今、日本の読者に問えば、また新たな発見があるかもしれない。
 そのような希望をもって、『英語で読む万葉集』という日本語の本を、ぼくは書いてみたのである。
                                                        二00四年一0月                                                             リービ英雄    
(引用終止)

念のため、これは、リービ英雄自身が書いた日本語である。

何と見事な日本語ではないか。リービ英雄は、いったい、どれほどの高さのどれほど壮大な「アンチ・バベルの塔」を築いたのであろうか?! 私はそれも知りたい。しかし、知る由もない。日本語の習得にどれほどの時間と情熱が注がれたのであろうか? 「創作」に至らざるを得なくなったほどの日本語はいかに築かれたのであろうか? そんなことも考えながら『英語で読む万葉集』を読んでいきたい。

ちなみに、私は上記の引用文に―極めてかすかにではあるが―エキゾチックなスタイルを感じる。それを的確に表現することばが見つからないが不思議な魅力をたたえたスタイルである。

次回から、たぶん、本論に入る。

|

« 絶対必要な英単語6000語(96/365) | Main | 英語学習法(14) »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/47849/3641790

Listed below are links to weblogs that reference リービ英雄著『英語で読む万葉集』(1):

« 絶対必要な英単語6000語(96/365) | Main | 英語学習法(14) »