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「アンチ・バベルの塔」検証 (3)

前回に、「精読もしていたし、ペーパーバックもかなり読んでいたが、語彙は増えなかった」という、私自身の経験を話しました。

英和辞典を暗記したころの語彙力の瞬間最大値からは明らかに1万語以上後退していました。

その後何度も、失敗を繰り返しながら、辞書暗記の再開を模索したのは、やっぱり辞書暗記が最も頼りになる方法だという自覚があったからだと思います。

ペーパーバックを読めなかったわけではありません。前回にも書きましたが、知らぬ間に熱中して読んでいることもありました。しかし、熱中できるほどおもしろいペーパーバックはそんなにあるはずもなく、そうなるとやっぱり未知の語彙や忘れてしまった語彙が気になりました。瞬間最大値で3万語覚えていた時期があったので、「あー、これもちゃんと覚えた単語なのになあ、このイディオムも知っていたのに...」という場面に出くわすこともそんなにめずらしくありませんでした。

最大値から1万語以上忘れてしまった状態というのは具体的にどうなのかといいますと、たとえば当時読んだペーパーバックのなかの Robin Cook著「OUTBREAK」という小説をとりあげてみます。その書き出しは「A TWENTY-ONE-YEAR-OLD Yale biology student by the name of John Nordyke woke up at dawn at the edge of a village north of Burmba, Zaire. Rolling over in his sweat-drenchede sleeping bag, he stared out through the mesh flap of his nylon mountain tent, hearing the sounds of the tropical rain forest mixed with the noises of the awakening village. A slight breeze brought the warm, pungent odor of cow dung permeated with the acrid aroma of cooking fires.
High above him he caught glimpses of monkeys skittering through the lush vegetation that shielded the sky from his view.」 このペーパーバックは精読していたらしくていくつかの語彙(太字の単語)に英英辞典からの定義が書き込んであります。私は、精読の場合は語彙の意味を徹底してチェックするようにしていましたから少しでも疑問のある語彙はすべて英英辞典で調べていました。だから、これらの太字の単語の意味をまったく知らなかったのではなく、何か確認したい気になった語彙だったようです。たぶん、16年ほど前のことです。今だったらこの太字の単語をチェックしてみようなんて思いもしません。日本語を読んでいるのと何ら変わりません。

もうひとつ例をあげてみます。今度は TIME の Essay です。19994年の7月25日号ですから、11年ほどまえの記事です。私の語彙は、「アンチ・バベルの塔」のアイデアを確立するはるか前の状態です。その Essayの冒頭 は「One can perhaps forgive prresident Clinton His waverings and wobblings regarding North Korea's nuclear bomb, his abjectly retracted pledge that "Noth Korea cannnot be allowed to develop a nuclear bomb," his year of negotiations that yielded nothing but American concessions and North Korean nuclear advances.」となっています。この essay も、今は日本語で読んでいるのと同じですが、当時は、おそらく、太字の語彙に不安を感じたはずです。

そんなモヤモヤを一挙に吹き飛ばしてくれたのが「アンチ・バベルの塔」だったわけです。いくら 「いわゆる多読や精読」 を続けていても今のような明晰な読解力を得られなかったでしょう。そんな方法では、すぐ理解できる語彙の絶対的不足を解消できたとは思えないからです。

「だいたいわかる」のと「すっきりわかる」のとでは雲泥の差があります。「だいたいわかる」というのは、やや極端に言えば、「ごまかし・まやかし・妥協・あきらめ」だからです。

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