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スティーヴン・キングは語る(1)

スティーヴン・キングは自著 『死の舞踏(安野玲・訳 福武書店)』で言語や文体や作家についてかなり素直に語っています。いくらか抜粋しておきます(省略・太字はk.y.)。

アメリカのペーパーバックは文法の誤りだらけ?

(引用開始)...ここでジェームズ・ハーバートとラムジー・キャンベルの共通点をもうひとつ ― いかにも英国人らしい共通点をあげておきたい。彼らはふたりとも、英国で教育を受けた者だけに可能と思われる例の明確で文法的に非の打ちどころのない文章を書く。わかりやすい文章を書く能力なんて職業作家の最低条件じゃないのかと思うむきもあろうが、どっこいそうともいいきれない。信じられないのなら、近所の本屋のペーパーバック・オリジナルの並ぶ棚を覗いてみるといい。わけのわからない懸垂分詞や置き換え修飾語句、はては主語と動詞の一致しない文章まで山のように出てきて、げっそりすることだろう。仮に作家がどんな恥ずかしい文章を書いたとしても、校正者や編集者が気づいて直すだろう? とんでもない。校正者や編集者の大半は、自分たちが救済しようとしている作家と同じくらい読み書きの素養がないのだ。(引用中断)

(k.y.談)↓

日本の英語学習者は、文法的にわからない英文に出会うとよく英会話学校や近所の英語のネイティヴに質問する。そんなネイティヴの解説を唯々諾々と受け入れてなんら疑問を感じない人も多い。疑問を感じないどころか最初から100パーセント信頼しているのだ。

私はいつも思う。「危ない!危ない!」。

そんなネイティヴにはアメリカ人が多い。質問の対象である文章もアメリカ人の書いたものが多い。うっかりすると、そんな文章や表現を「カッコいい!」と思って懸命に覚えようとする人さえいる。

あなたは、日本語の文章の意味がわからないときに街の若者などに質問しますか? いや、質問はしても100パーセント信頼しますか?

私は、まずしない。「そうとう危ない」ことをよく知っているからだ。

だから、真剣に読む場合は、文章自体も質問する相手もよく吟味する。

娯楽で読むときは万事娯楽でいい。娯楽になれば充分だから。


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Comments

 単純な質問ですが、どうしてk.y.様はアンチ・バベルの塔の構築に多大な時間を掛けていて、その上毎日ブログを更新できて、さらに余暇の時間まで得られるのでしょうか。
 もう一つうかがいたいのは、私は辞書の1ページを書き写すのに2時間以上かかってしまうので、有為なページ数を書き写そうとすると1日のほとんどをアンチ・バベルの塔の構築に費やしてしまいます。どうか迷える子羊にご助言を下さいませ。

Posted by: 風の祈り | July 03, 2005 at 03:29 AM

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