« 語彙と思考(3)続 | Main | 絶対必要な英単語6000語(215/365) »

雑談(3) なつかしい英和辞典

私は、今から42年前(今計算してみて年数の大きさにびっくり!)、高校生になりました。

そのとき英語科の先生に薦められて買ったのが「新クラウン英和辞典(初版)」でした。

高校3年間を通じてその英和辞典を使いました。河村重治郎先生が編纂された当時の代表的な学習用英和辞典で、例文がふんだんにある使いやすい辞書でした。ボロボロになってどっかに紛失してしまいましたがそのニオイとか手触りもはっきり覚えています。

今手元にあるのは、その第5版。1995年に購入した昨今はめずらしい革製です。

この辞書を読んでいると、スタイルは初版とまったく変わっていないので、高校生の頃の英語の先生や教室風景を思い出して気分が懐古調になります。

今の進化した英和辞典に比べると、何もかもがシンプルで簡潔な感じがします。すっきりしています。何か、ほっとします。

私がもうひとつ気に入っているのは、「語彙の説明のスタイル」です。

たとえば、「the Rubicon」 と「the Renaissance」の説明を読んでみましょう。次のように書いてあります。

----------------------------------------------------------

Rubicon, the

イタリアの Tuscany (トスカナ) にある川で昔ローマ本国と GAUL (ゴール) との境界線を成していた; 兵を率いてこの川を渡りローマ領内に入ることは当時のローマの執政 Pompey (ポンペイウス;106-48 B.C.) との開戦を意味した。- When Caeser arrived at the banks of the Rubicon, he stopped to deliberate. At last he cried out, "The die is cast", and immediately crossed the river. シーザーはルビコン川の岸に来たとき立ち止まって熟考した。やがて大声に叫んで言った 「さいは投げられた」 ( → die ) と、そして直ちに川を渡った。

cross ( or pass ) the Rubicon (「ルビコンを渡る」とは、もうあとに退けない)断固たる行動に出る

        -----------------------------------------------------------

the Renaissance

文芸復興、ルネッサンス → 14世紀から16世紀にわたって欧州に起こった古典芸術や学問の復興運動; 初めイタリアに始まりのちには全欧州に及びこれを転機として歴史的には中世が終わって近世が始まる

-----------------------------------------------------------

単なる地理的説明や訳語だけにとどまらず、最低限の常識も生徒に付与しようとする意図が感じられます。

今の学習用英和辞典にはないスタイルで、レトロだと揶揄(やゆ)されるかもしれませんが、私は残しておきたいスタイルです

|

« 語彙と思考(3)続 | Main | 絶対必要な英単語6000語(215/365) »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/47849/5341826

Listed below are links to weblogs that reference 雑談(3) なつかしい英和辞典:

« 語彙と思考(3)続 | Main | 絶対必要な英単語6000語(215/365) »