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「アンチ・バベルの塔」検証(9)その1

「アンチ・バベルの塔」の背景にある時間意識

何度も検討してきたテーマですが、時間は、一般にはほとんど無視されている側面であるにもかかわらず、学習上最大のポイントですから、これからも考察を深めるつもりです。

人が健康で正常に思考し物事を記憶できる年齢の限界を70歳だと仮定して時間数に換算すると、24時間×365日×70年=61万3200時間になります。

日本人が論理的に効率よく英語を勉強できるのは、新聞を読める程度の日本語の力がつく12歳前後だと思います。

したがって、日本人が英語を学べる年数は70歳-12歳=58年になります。時間数にして、50万8080時間です。

そのうち睡眠時間は8時間として16万9360時間ですから、起きて活動できる時間は70歳までに338720時間です。

他方、母語が完成するのを20歳だとすると、母語の完成に(母語に触れる時間を1日あたり8時間と想定して)8×365×20=5万8400時間費やすことになります。その間に蓄積される語彙数は最低で5万語

そして、日本人が英語に接する時間数は、学校で実質800時間ぐらいだと想定できますが、私立の場合は時間数が多いし塾等もあるので1000時間としておきましょう。その間に蓄積される語彙数は2000~6000語

この1000時間と母語が完成するのに費やされている5万8400時間を比較すると、私たちの母語である日本語と英語の能力差の大きさが実感できます。語彙数は単純計算で10倍ですが、運用能力は無限倍でしょう。

さらに、母語の場合は、20歳で完成した後70歳まで、8時間×365日×50年=14万6000時間間断なく使い続けます。学習という観点から見ればこれは復習・応用時間に相当します。

日本人が英語の学習に費やすことのできる時間は、前から述べていますように、普通の人の場合は5000時間(英検1級・TOEIC950点・語彙数1万語)が限界だと想定できます。

日本人の復習・応用時間数はどうでしょう。普通の人の場合、比較する意味もありません。

このように時間という要素を組み込んで英語学習を考えてみたら、『英語勉強力―成功する超効率学習』 の著者
青谷 正妥 さんの―・・・ 「教養のあるネイティブスピーカーと対等にコミュニケーションが出来る力」であり、グローバリゼーションの時代に求められる卓抜した英語力です。その高い目標に大人の学習者が到達するのに真に「効果的な学習」、間違った方法では一生かかっても不可能な英語力を数年でつける「超効率学習」が本書の骨子です。ネイティブ並の力がすぐに付くほど英語は甘くありませんが、*従来のやり方では不可能なレベルへの到達を有限の時間で可能にする*のがこの学習法です。「超効率」とはその程度の意味に過ぎないのかと、がっかりしてはいけません。TOEICとTOEFLが満点、1979年から英語検定1級、アメリカ生活20年の僕が常々言い続けているのは、「僕の英語力は典型的な京大の教員の一億倍、しかし、ネイティブスピーカーの一億分の一」であるということです。けっして英語をなめてはいけないのです(省略・太字k.y.) ― という発言は充分に納得できるものです。

続く...

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Comments

こんにちは。今月の8日にもコメントを書き込んだシマリス和尚です。相変わらずこのブログをチビチビと楽しんでいます。
このエントリーで「計算違いではないか?」と思われる箇所があったので書き込ませてください。3カ所あります。

1)
>起きて活動できる時間は70歳までに443840時間です。
この値は
(70年の総時間−58年分の睡眠時間)=24×365×70−8×365×58
という式の答えになってしまいます。
文脈から推測して、求めるべき値は「睡眠時間を8時間とした58年分の活動時間」だと思うので、
(24−8)×365×58=338720時間
ではないでしょうか?
2)
>母語の完成に(母語に触れる時間を1日あたり8時間と想定して)8×365×20=146000時間費やす
この値は
20×365×20
という式の答えになっているので、
正しくは
8×365×20=58400時間
だろうと思います。
つまり、母語の語彙数が20歳で50000語とすると、大体「1時間につき1語」覚えているのですね!
3)
>443840時間−146000時間=297840時間
文脈から、求めるべき値は「母語に触れる時間を1日あたり8時間と想定した50年分の時間」だと思うので、
8×365×50=146000時間
だろうと思います。
つまり、母語は約50000時間かけてマスターし、約150000時間かけて復習し続ける、ということですね。

それでは、また読み続けるとします。

Posted by: シマリス和尚 | January 27, 2008 at 11:15 PM

シマリス和尚さんへ

いつも訂正していただいてありがとうございます。

注意しているつもりなのですが間違いが多いですね。

これからはもっと気をつけたいと思います。

Posted by: k.y. | January 28, 2008 at 11:42 PM

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