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単語学習(7)

英語学習法の本がよく出ます。

そんな本の中で著者が本音を書く場合がたまにあります。自分が努力した事実を正直に吐露することがあります。

すると必ず次のような読者の批評がでてきます。

曰く、「こんな勉強法は一般の人向きではない。超人的な努力ができる人の学習法だ。だから、私には役に立たない」、また曰く、「こんな学習法は膨大な時間がかかる。私は英語ばかりやっているわけではないから、とてもそんな時間はない。こんなのは役にたたない」。

こんな批判は「単語学習法」にも向けられます。「そんなに時間のかかるやり方ではだめだ。挫折するのが目に見えている。また、多忙なものにはとてもじゃないが不可能な方法だ」。

なるほどよく理解できる批判です。

しかし、それらの批判に共通して欠落している観点が2つあります。

① 自分が習得したい英語のレヴェル。

② ①を達成するのに必要な時間。

そして、たとえば①が英検1級(ネイティヴの小学生~中学生)なら約4000~5000時間、英検準1級なら約2000~3000時間必要です(実用レヴェルが欲しいなら、英検準1級より下は問題外)。

「そんなことはないよ、英検1級など別に勉強しなくても合格したよ」という人もいます。しかし、それは学校や家庭の環境にたいへん恵まれていたからです(本人がそのことにまったく気付いていない場合もある)。

語彙に特化して学習時間を計算すると、個人差(能力や環境)が実に大きいので、ごく大雑把な計算ですが、1時間に暗記できる語彙は5つ前後でしょう。

これは、未知の語彙(単語・熟語・その他の語句)が最終的に定着するまでに要する時間を基準にしたもので、今から「用意ドン」でいくつの語彙を5分で覚えられるかという計算ではありません。

1時間に5つだとすると1万語覚えるためには2000時間、2万語で4000時間、3万語で6000時間かかる。

ただし、これは「アンチ・バベルの塔」方式の場合です。

未知語彙の意味を類推しながら行う多読方式では本格的な語彙獲得にどれほど時間がかかるのか計算できないのが実情で、万単位の語彙獲得は事実上永久に不可能でしょう。この辺の詳しい事情は「単語学習(6)」で述べました。

つまり、「そんなに時間のかかるやり方ではだめだ。挫折するのが目に見ている。また、多忙なものには不可能な方法だ」という批判は、多忙な毎日を考えたら当然な見解ではありますが、「本格的な語彙獲得を放棄する宣言」でもあります。

他方、毎日2時間5~10年学習すればそれこそ別天地の住民になれます。

毎日2時間割くことは不可能ではありません

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