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「アンチ・バベルの塔」からの提案 その2

前回に ― 辞書の作成者たちが「辞書が暗記の対象にされること」をまったく考慮していない ― と書きました。

そこで、私の提案は、「暗記の対象にされる」ことを念頭においた辞書の編集です。

とっぴもないことのように思えるでしょうが、そんな辞書ができたら辞書暗記に挑戦する人が増えて私たちの英語力の向上に大きく貢献するはずです。

具体的には、次のような工夫を期待します。

① 既存の辞書を カード形式のCD-ROM 辞書 または WEB 辞書にして、カードを繰るようにめくりながら記憶作業を続けられるようにする。そのカードのプリントアウトもできるようにする。デジタルカードと紙のカードの両方を利用できるようにしたほうが便利である。

② カード化する語彙を自分で選べる機能もつけておく。かなり語彙力のある人なら、この機能を生かして「自分の辞書・単語帳」を作成できる(これが本来の「アンチ・バベルの塔」)。

③ ①の辞書に復習機能(復習の間隔・復習日の指定など)をビルトインして、スケジュール管理を自動化する。

④ 語源・映像・その他おもしろい情報も裏面に表示 / プリントアウトできるようにする。

⑦ 「アンチ・バベルの塔」のイラストを配し一定の記憶保持基準によって高さが変化するようにする。

『ニューヴィクトリーアンカー英和辞典』や『Longman Dictionary of American English』 級の辞書であればカードの枚数は4000枚前後、上級用の学習辞典(総語彙数10万語超)であれば8000枚前後になると思います(1枚あたりの語彙数は5語前後)。

人間の記憶作業を考えると、1000~2000ページの辞書をカード化するメリットは計り知れないものがあります。閉じられた1冊の辞書よりも4000~8000枚のカード辞書にしたほうがはるかに記憶しやすいからです。

毎日1時間で、10~20枚ぐらい、4000枚のカードでも200~400日あれば暗記可能です。

『ニューヴィクトリーアンカー英和辞典』を1年~2年で暗記できたら(その後も適度な復習は必要ですが)満足でしょう。

ちなみに、この辞書の新版(第2版)が最近出版されました。見出し語が約2万5300、成句が約5500、語形変化・派生語などが約1万5200、総語彙数約4万6000語の辞書で、これだけの語彙を暗記できたら非ネイティヴとしては稀な語彙力を持つことになります。

上級用の辞書であっても毎日1時間費やして1~4年(個人差が大きい)で征服できます

ところが、カード作成機能のない辞書を自分でカード化すると、暗記作業の10~20倍の時間が必要です。

その時間は ― 決してむだではなく辞書を読む過程でずいぶん勉強になるのですが― 楽をしたい人あるいは根気のない人にとってはとても耐えられない時間です。そんな時間自体がない場合も多いでしょう。

辞書暗記がボキャビルの最強の方法であることは明らかですから、ぜひ実現して欲しい提案です。

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