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英語習得と日本語の役割:続

http://www.bunka.go.jp/1kokugo/16_kansai_5-4.html の記事も、子どもがバイリンガルの環境に置かれた場合の両言語の発達を考える際にいろいろヒントを与えてくれます。

母語と第2言語の相関についての ― 小学校時代に,なるべく低学年からフランス語漬けにするんですね。そして,だんだん英語で勉強する量をふやしていって,最後は50%-50%になるんですけど,初めは100%フランス語漬けにするのです。だから,学校教育というものを言葉の力を育成する場にしてしまって,その中の学習時間を使い分けることによって,まあ小学校の終わりぐらいまでには両方の言葉で一応学習ができるところまで持っていくという試みです。これは今ではカナダだけではなくて,オーストラリアとか,今のEUとか,あちらこちらで使われている方法です。小学校レベルの語学教育で成果が出るのはこういう形以外にはないんではないかということです。何をどう教えるかというんではなくて,覚えてもらいたい言語を自然に使う環境に子供を置いてしまうということです。これが私が先ほど言いましたように,日本のある学校で1日の半分ぐらいをそういう環境に置いてやることによって母語が育つ可能性を持っていると思うんです。それはただおしゃべりをするんではないんです。その言葉で勉強をするということなんですね。でも,そのためにはやはりポルトガル語やスペイン語を使って教える先生が必要ですから,制度上それが可能かどうかはちょっと別問題ですが。このイマージョンの基本にある考え方は,この言葉の力というのは一つの言葉で蓄えた力がもう一つの言葉で学習するときにも役に立つ,という2言語の相互依存性という考え方です。この考え方が出る前は,頭の中には二つの袋があって,一つは母語の力,もう一つは外国語の力,お互いに関係がない,だから一つが膨らむと,もう一つはしぼんでしまう,頭の中の許容量は決まっているから,一つが強くなれば,もう一つは弱くなるという考え方です。これは平衡説と言いました。それがそうではなくて,この図のような形になりました。特に,考えるとか学習と関係のあるところでは一つの袋になっていて,それが両方の言葉で使えるということが実証的に証明されてます。これを言い出したのはカミンズというカナダのトロント大学の先生で,この説はいろんな名前で呼ばれてきました。一番初めはシンクタンク説と言われてたんですね。ですから,ここに思考タンクと書いてありますけど。それから2言語共有説と呼ばれることもあるし,氷山の形を書いて氷山説と呼ばれることもあります。要は,表面的には言葉は二つ違うものであるが深層面では共有面があるということです。これが外国人の子供の教育を考えるときにも言えることです。母語を強めれば日本語が弱くなると考えがちなんですけど,長い目で見ると,母語を強めることによって言葉の基礎がしっかりする,その力を今度は日本語の方で活用してもらうということで,逆説的に聞こえますけれども,例えば幼稚園教育などでは,母語で教育して,母語を強めておいた方が日本語が後で伸びるという考え方の基礎になるものです ― というような記述には、いつもながら、とても興味があります

追記 : http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/bunka/toushin/04020301/007.htm の記事もあわせて読んだらいいと思います。国語(日本語)が精神発達の根幹を担う重要な要素のひとつであることは論をまたないでしょう。

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