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単語学習(6)

東進ハイスクール講師・今井宏さんが 『今度こそ英語は大丈夫(東進ブックス)』 という本を出しています。

もちろん、予備校の先生ですからターゲットは大学受験生ですが、英語を学習している人ならだれでも興味の持てる内容です。

しかも、おもしろいこと、おもしろいこと。

私はこの本を昨夜布団の中で読んでいたのですが笑いが波状的に襲ってきました。今井さんは実に愉快な方、あるいは見事に愉快を演出できる人です。

あの豊かな見識と現実感覚の鋭さとユーモアそして諧謔(かいぎゃく)の噴出。当然今をときめくスター講師。むべなるかな!

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その今井さんは、 『今度こそ英語は大丈夫(東進ブックス)』 で単語学習について次のように述べておられます。

単語の覚え方1-長文で覚える? 

英語を勉強し始めたら、単語をどんどん覚えたくなるのが当然でしょう。本屋さんで好きな単語集を買ってきて、毎日範囲を決めて少しずつ覚えていく、日本人ばかりでなく世界中の英語学習者が、昔からみんなやってきた方法でOKでしょう。

 たしかに最近、単語集を記憶することについて
 「そんなことできるわけない」 
 「単語集なんかじゃ単語は覚えられない」
と言って批判する先生が少なくありません。
     「長文読解の中で出てきた単語・
      熟語を順番に覚えていくしかない

と言うのです。

 私にそういう質問を持ってくる生徒も少なくありません。
「せんせー、単語集をやりなさい、ってさっきの授業で言いましたよねー。でもオ、単語集はムダだって○○先生が批判してましたよ。長文に出てきたものを順番に記憶するしかないぞ、って言われたんですけどオ・・・」
 
 そういう質問がくると、私はにやりと笑って、
「ま、いいことだねエ。長文の中で覚えていく、ねえ。できるなら、やってみれば?」
と答えることにしています。できるなら、ツベコベ言ってないで、やってみなさい。どうせ挫折するだけだから。

 まず、よく考えてみてください。その発言には何の根拠もありません。過去の入試問題を10問か20問、いきあたりばったりに切り貼りしただけのテキストを使いながら、そこに「出てきた単語を全部覚えればいい」と言われても、その発言の根拠は何なのか。別に根拠のある発言ではないのです。要するに、「単語集をみっちりやりなさい。過去に出題された頻度の高い単語を、データに基づいて専門家が冷静に分析したものなのだから」
と生徒たちを説得するガッツのない教師が、人気とりのことも考えながら、適当にゴマかしているにすぎません。しかも、そういう講師に限って、テキストの進度が遅れて、結局半分しか終わらなかったりします。困ったものですねえ。

 もうひとつ、「変な単語ばかり記憶してしまう」という危険性も高い。たとえば、ある予備校の「早稲田大英語」というテキストに2004年の早大・法学部の長文問題が掲載されました。担当の講師が「長文の単語を順番に」タイプの先生だったから、受講生はそのつもりで、その超長文の単語を全部覚えようとした。でも、その長文は「魔女裁判でおばあちゃんが拷問の上で殺害される」という小説文であり、かわいそうな受講生たちは中世の魔女裁判で行われる拷問に関する単語を20語も30語も懸命に記憶する羽目になったんです。そんな単語、二度と出題されるはずないでしょう?

 いいですね。「単語集に取り組む」ことは、
                    「一生に1回
どうしても通過しなければならないイベント
」なんです。避けて通ることはできない。今ここで、皆さんの一生で1回だけ、ビシッと歯を食いしばって、走りぬけなければならない試練です。そんなふうにしっかりと覚悟して、力ずくで駆けぬけてください。そのほうが、ずっとカッコいいと思います。もうウダウダ言い訳しているのはやめにして、例えば来月の1日から、「これが一生で一度のイベントなのだ」としっかり歯を食いしばって、思いっきり単語を覚えればいい。

 そのとき、
「自分ではなかなかやり通せない」
というのも、事実です。人間は弱いものだから、
「誰か管理してくれる人がいないと途中でへこたれてしまいそう」
というのも分かります。ならば、誰かに管理してもらえばいい。
 小さい塾の先生や高校の先生が、毎週範囲を決めて確認テストをしてくれたりすると、一見ウザったいかもしれませんが、そういう熱心な先生の努力には感謝すべきだと思います。きっと、その先生は、素晴らしい先生ですね。毎週はりきって確認テストの範囲を覚えていきましょう。

 教師として、そういう生徒たちを見るのがホントに気持ちいい。「単語集はむだだ」とかツベコベ言って、結局は勉強しないヤツらではなくて、毎週キチンと範囲をやってくる生徒がズラっと並んでいるのを見ると、授業にも力が入ります。教師だって人間ですから、これって、当然でしょう?

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これは確かな真理をつく話であり、ツボを心得た説得でしょう。

早稲田の長文を 『TIME』 、単語帳を 『アンチ・バベルの塔』 に置き換えても重なる部分が少なくありません。

『TIME』 の語彙を覚えるより『学習用英英辞典』 の精選された語彙を覚えるほうが実用的で安全なことは間違いありません。

もちろん、『学習用英英辞典』 から抜粋した「語彙及びその説明文と例文など」が、市販の単語帳の内容に比較して質的にまったく異なるものであることは既に何度も述べてきた通りです。

しかし、今井さんが説いているようなポイントは、 『TIME』 対 『アンチ・バベルの塔』 の場合にもあてはまります。

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