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「英作文は英借文である・・・」

「英作文は英借文である」であるということばはよく使われる。

英語は日本人にとっては外国語であるから自分のスタイルで自由に書けるものではない。あくまでもネイティヴが書いた英語の文章をモデルとして書かなければならない。

私も、それはその通りだと思う。

実際、懸命に工夫して書いた箇所がネイティヴのプロのライターによって実に平板に思える表現に書き直されてしまうことがあるからだ。

しかし、私は「英作文は英借文である」とは、実は、思いたくない。

思いたくないが、非母国語を自分のスタイルで書くことは不可能だろうということはよく理解できる。

プロの1流ライターが、真剣に作品を書く場合に、どれだけ時間をかけどれだけ書き直して推敲を行うのか知っているからだ。芥川龍之介、三島由紀夫、ポール・オースター・・・・

松本安弘・松本アイリン著 『科学技術英語の書き方(北星堂)』(21~22ページ) には ― アメリカのノーベル賞作家ヘミングウェイは「老人と海」を書いた時に、原稿をすぐには発表せず、手もとに置いたまま約1年がかりで200回も読みかえし、色々と書き直して、あの簡潔、平明で、あじわいのある文章にしたと言われている。また日本の川端康成も、絶筆となった岡本かの子全集の序文の「涙がほほを流れても、自分で気がつかぬように、ぬぐいもせず、かくしもせず、堂々と真向きの顔で泣いていた」で始まるわずか500字余りの文章に、11回も推敲し、書き直し、それでなお未完原稿のまま残されていたそうである(太字k.y.) ― と書かれている。

超1流の作家が知り尽くしたはずの母語と格闘している。いや、知り尽くしているからこそ高いレヴェルを求めてきりがない。

日本の大学では、そんな 『老人と海』 を使って「やさしい英語の読解と速読」の授業を行ったりする!!

私は、『老人と海』 のような作品こそ「超精読」の対象にするべきだと思う。語彙を徹底して研究し、行間を読み、音読し、ヘミングウェイの呼吸を可能な限り呼吸すべく努力すべきだと思う。

まちがっても「やさしい英語の読解と速読」の練習教材にしてはいけない。

そんな暇があるなら、まず、語彙力をせめて1万語のレヴェルまで高めるのが先だと思う。多読・速読は graded readers などでやればよい。

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