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学習の空回り

英会話学校で働いていたころ、開業医の方が説明を聞きに来られて話をうかがったことがあった。

その方が ― 「もういっぱい参考書を買いましたよ。高価なテープも買いました。テープなんか腐るほどありますよ」 ― とおっしゃったことを今でもよく覚えている。

私もずいぶんと教材や各種の辞書を購入していたからその方の気持ちや状況がよくわかった。

何か教材を買うと力がつくような気がするのだ。

しかし、気がするだけで実は空回りしている。前に進まない。私は、あるころから、そんな空回りをはっきり意識するようになっていた。このままではだめだ。毎日英語を使う仕事だから今より後退することはないが前には進まない。仕事にかまけて月日はどんどん過ぎて、3年や5年はあっという間。前に進まない。教材はけっこう買っている。英語の本もよく読んでいる。それでも前に進んでいる気がしない。

そういうやり方で前に進める時期は過ぎ去っていることに気づき始めていた。新たな手立てが必要だと思い始めていた。

買い続けた教材のレヴェルは似たり寄ったりで初級から中級の域を出るものではなくどれもこれも実は同じようなものだと気づき始めていた。

しかも、それらの内容をしっかり覚えているわけでもない。空回りである。いくら買っても覚えなければ意味がないという当たり前のことをはっきり意識するようになっていた

さらに、たとえば10冊の教材をしっかり覚えたとしても1~10にレヴェルアップするわけではないこともはっきり分かるようになっていた。ある程度以上にレヴェルアップできる教材などないだろうと思うようになった。何冊こなしても同じようなところを行ったり来たりするだけだ。

① 覚えなければ意味がない ② やればやるほどレヴェルアップしなければ意味がない ③ 限りなくネイティヴに近い力をつけないと不満が残る というびっくりするほど当たり前のことをしっかり自覚するようになっていた。

コツコツ覚えたら確実にレヴェルアップしてネイティヴに限りなく近づく学習教材・方法を模索するようになった。① ② ③ の問題を一挙に解決するブレイクースルーが欲しかった。

そこで到達したのが、辞書という教材であり、辞書暗記という方法であった。

気がつけば、学習用辞書もIT技術によって革命的に進化していた。紙+CD-ROMの辞書こそ ① ② ③ の問題を一挙に解決するブレイクースルーを演出するすばらしい教材になっていた!

こんないいものがあるのになぜみんなもっと利用しないのか不思議でならない。

私は、空回りを続けているうちに、「とき既に遅し」の年齢に達してしまっていた。だから ③ の不満を全面的に解消する時間はもはやないかもしれない。それでも、日本語の知識と「アンチ・バベルの塔」の成果をもってすれば ― 私の好きな読書に関する限り ― 限りなくネイティヴに近い域に達することができる可能性は極めて大きいと確信している。

空回りは完全に解消され、歯車はガッチリ噛み合って動輪を駆動させている

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