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「才能」(29)

私は、ノン・ネイティヴが外国語をなかなか習得できない原因のひとつは、それも主要な原因のひとつは、どうしようもなく学習時間が限られていることだと述べてきました。

日本人が20歳までに英語を学習する時間はネイティヴが英語に接する時間に比べて100分の1ぐらい。実はもっと少ないと思いますが最大でその程度。

さらに、そんなノン・ネイティヴ同士で英語力に格差が生じる主要な原因のひとつも、また、当然ながら、学習時間の多寡です。

もっと言えば、創造性の発揮にも、費やす時間の量が大きく影響していることが明らかになってきているようです。

最近 『Explaining Creativity: The Science of Human Innovation』 という本を書いたワシントン大学の心理学者・R.. Keith Sawyer さんは、「創造は、一瞬の閃(ひらめ)きなどではなく、絶え間ない勤勉の結果であって、特別な思考プロセスによるものではまったくない」という趣旨の発言をしています( 『TIME(January 23. 2006)』 のインタヴュー)。

2006年1月26日の日経夕刊に、昨年の国際数学オリンピックで満点・金メダルを獲得した片岡俊基君(15歳の高校生)に関する「ぼくが愛する数式」という記事があります。その1部を引用しておきます(太字k.y.)↓。

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 一歳半のころ自動車のナンバープレートに興味を示して以来、わが子に両親が与えたのは時間好きなことを好きなだけ。「考えているときが一番楽しい。解けてしまうと・・・・・・おいしいものを食べた後みたいな感じ」

 史上最も難解とされた「フェルマーの最終定理」。英国のワイルズ博士は八年間寝ても覚めても考え続けて証明を成し遂げた。九年前、ある算数大会で片岡少年と会った数学者ピーター・フランクルさんはどこか通じるものを感じたという。

 でも、数学の成績は一番とは限らない。テストで「こうすれば解けるとわかっていても、別のやり方がありそうだと思うと、ついそっちをやっちゃう」。挑戦に没頭して時間切れになることがある。学校と言う枠には、はまりきらないらしい。

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才能の大きな要素のひとつは「長時間にわたって時間を忘れること」かもしれませんね。

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