« ドナルド・キーン(2) | Main | 現実的な語彙強化(1) »

ドナルド・キーン(3)

キーンさんはどのようにして日本語の学習を始めたのでしょう?

『日本を理解するまで』を再読で拾い読みしながら話を続けます。

キーンさんは、コロンビア大学3年生の夏、中華料理店でキーンさんが食事しているのをよく見かけると言って語りかけてきた人に「山荘を持っているからそこでいっしょに日本語を勉強しないか」と誘われたそうです。

その人と他の1人とキーンさんの3人で始めたが、最後までがんばったのはキーンさんだけ。2ヶ月間の勉強だった。その後は大学で日本語の2年生の授業を受けたが教師が無能だったので失望し翌年の春から日本語の3年生になろうと決めた。

ところが、そのころに日米戦争が起こって、日本人は敵国人となってしまい、尊敬していた「日本思想史」の角田柳作先生も大学に来なくなり大きな衝撃を受けた。

そのころに、海軍日本語学校の存在を知り、当局に手紙を書いて入学を許された。

そこの生徒は2種類で、日本生まれで日本語がかなり達者な人たちと、1流大学の文学系の学生で成績が上位5%以内という人たちで、秀才集団だった。それだけに自身図抜けた秀才だったキーン青年もたいへん刺激を受けた。

さて、その日本語学校での勉強がすさまじい。

日曜日を除く週6日、毎日4時間の授業で、準備に原則として8時間かかったそうだ。つまり、毎日12時間以上、日曜日が休みといってもほとんど遊ぶ暇はなかったそうです。

そんな猛勉強のおかげで、生徒たちは日本語の新聞や雑誌を一応読めるようになった。キーンさんは、卒業式で、総代として日本語で演説した。さすがですね。

ここで、キーンさんの日本語学校卒業までの学習時間数を概算してみましょう。

山荘で勉強を初めて、日本語学校へ入るまで、だいたい半年ほどでしょうが、毎日5時間とすると900時間ぐらい。その後の日本語学校での猛勉強がだいたい3500時間。

合計4000時間は超えていると思われます。

4000時間をかけた勉強の成果は、キーンさんの場合自他共に認める非常な秀才ですから、英検で言えばトップクラスで楽々合格といったところでしょうか。

それでも、基礎を築くだけで、大秀才にして4000時間ぐらいの猛勉強が必要だったことになります。

まったく系統の違う外国語の勉強はたいへん時間がかかるということです。

|

« ドナルド・キーン(2) | Main | 現実的な語彙強化(1) »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/47849/8805891

Listed below are links to weblogs that reference ドナルド・キーン(3):

« ドナルド・キーン(2) | Main | 現実的な語彙強化(1) »