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英語習得と日本語の役割:続続(1)

名古屋外国語大学教授・中島和子さんが、日経夕刊(2006年1月28日)の「生活ファミリー・英語で子育て」のコラムで「成果長い目で考えて まず日本語しっかり」という話しをされています。

中島先生の、ご自身の研究成果も踏まえた示唆に富む発言は、ぜひ記録しておきたい内容なので、日経記者の前書きも含めて転記しておきます(太字k.y.)。

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(転記開始)

 今や英語教室に通う幼児は七人に一人。親の期待は高まるばかりだ。ただ、やり方によっては、子供の成長を阻害してしまう危険性もある。「バイリンガル教育の方法」などの著書がある中島和子名古屋外国語大学教授は、「まずは日本語をしっかり身につけることこそ大事」と話す。英語子育てのポイントを聞いた。

 最近は、小学校に入る前の未就学児の間でも、英語が大変なブーム。「自分は英語が苦手だった」「子供には苦労はさせたくない」という親の気持ちも、よく分かる。ただ、朝起きたときから夜寝るまで一日中、親が英語で話しかけたり、英語の教材ばかり使ったり、というケースを聞くと、首を傾げざるを得ない。
 
 まず、最初に指摘したいのは「小さな子は簡単に英語を覚える」、では決してないことだ。トロントの現地校に入った子供が、現地の子供と遜色(そんしょく)ない読解力を身につけるのにどれくらい期間がかかったか、二回調査(延べ約四百三十人)したことがあるが、最も時間がかかるのは三歳以下で来た子供たち。七~九歳や十~十二歳の子のほうが、ずっと進歩が早かった

 子供が英語を学ぶ何よりの近道は、実はしっかりした日本語を身につけることだ。私の研究では言葉には共通の根っこがあり、一つの言葉に強い子は別の言葉にも強い。特に聞く・話すだけでなく、読み書きの基礎ができてからだと、もっとも別の言葉をしっかり学びやすい。親が早くから与えすぎると、英語も日本語も中途半端になってしまう危険性がある。

(転記中断)

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先生が子供の英語教育について話されていることは、私が日ごろ考えていることとそっくり同じですが、先生は自らの調査研究に基づいて発言されているわけですから説得力があります。

私は日本語の方言と標準語についても似たようなことを考えています。子供は自分が生まれ育つ地域のことばをしっかり身に着けたほうが人間味も豊かな優れた子に育つと思っています。親が自分自身も身についていない不自然な標準語で子供を育てようとするとあまりおもしろい子に育たないのではないか。方言こそ心のふるさとでありオアシスです

ましてや日本語をさしおいて英語(それもしばしばまことに拙い英語)を無理強いするなどとんでもないことだと思います。関西人ならまず関西弁それも地元の関西弁が何よりも大事です。まず関西弁を習得する。地元の関西弁(生活の言葉)→標準語(教育を受け論理的に考える言葉)というプロセスが自然で、親の下手な標準語を生活の言葉にしてしまったら子供が思いのたけを口にできることばの力を弱めてしまう。それは頭の発達にも悪影響を与えます。

続く...

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