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現実的な語彙強化(1)

語彙を強化するための予備知識として ― 普通の人の語彙について ― 知っておきたいことが3つ (① ② ③) あります。日本語の場合も英語の場合も大差はないと思われます。

語彙数のカウントに関しては、「学習用英英辞典」の見出し語および準見出し語の記述法をイメージしてもらったらあまり問題はないはずです。

語彙数などの主な情報源は 『言語を生み出す本能(スティーブン・ピンカー著)』 ですが、私自身の経験を通じての推測値も含みます。

① 子供の認識語彙数は、読み書きを覚える前の年齢つまり6歳で約1万3000語に達している。なお、語彙を覚え始めるのは12ヶ月前後からである。

したがって1歳になるころから、毎日平均7~8語彙を、寝ている時間を省いて、2時間に1語彙ぐらいの割合で覚えていることになる。

ノン・ネイティヴはこの時期に習得される語彙 ― 超基本的な「語彙およびチャンク表現」 ― に大きな問題をかかえている。読み書き以前の段階を経験できないからである。

② 高校卒業生の認識語彙数は6万語ぐらいである(読書好きな人であれば12万語ぐらいになる)。

だから、6歳ごろから、毎日平均10~11語彙ずつ、覚えていることになる。

③ 教養のある大人の認識語彙数は15万~20万語ぐらいであり、これは上級学習英英辞典の総語彙数に相当する。ただし、専門用語などは含まない。

そこで、普通の日本人が目標にしたいことは:

(1) ① の語彙について、不足している部分を確認して覚えること。この作業を軽視しがちであるから、注意したい。ネイティヴは500~1000語の基本語彙を主として活用しながら (もちろん ②以上の語彙もときどき使うが) 2~3時間しゃべることができる。

(2) ② までの語彙を理解できるようになること。そうすれば、たとえば一般的な読み物 (典型的には Reader's Digest など)は無理なく読めるので、認識語彙に関する限りネイティヴに近いと言える。

そして、(1)や(2)の目標を達成する最善の方法は、欠点も当然あるが、辞書を読んで未知語彙を覚えること、たとえば「アンチ・バベルの塔」を建設することである。

そんな方法の意義と具体的で現実的な採用法について、みなさんの「アンチ・バベルの塔」に関するコメントや批判を考慮しながら、次回に検討したいと思います。

続く....

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