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語彙強化において、辞書暗記は最後の秘境

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薬学博士・池谷裕二さんによると(VISA No.355より):

① 「歳をとれば記憶力は低下する」という考えは、最近の脳科学によって、迷信に過ぎないことが分かっている。

② 若い脳と大人の脳を単純に比べてはいけない。子供と大人では記憶の蓄積量がっまたく違う。大人の脳は大容量をかかえたハードディスクと同じで検索その他に時間も手間もかかる。

③ 大人になると物忘れがひどくなるというのは錯覚で、子供も頻繁に物忘れをする(これは、k.y.も実感していることです。たとえば、中学生はよくものを忘れたり気づかずに同じ話を繰り返したりします)。記憶の悪さを年齢のせいにするのは思い込みに過ぎないし、「歳だから」というのはマイナスの自己暗示になって脳力開発の妨げになる。

④ しかし、子供と大人には決定的な違いがある。それは、ものに取り組む「情熱の強さ」と「復習の回数」である。たとえば、ゲームの登場人物などを丸覚えする子供の情熱と執拗さは普通の大人にはない。大人は感動することを忘れてマンネリ化している。

⑤ 脳は心がけしだいで活性化する。

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大人の辞書暗記に関し:

①からして、「この歳では無理だ」という言明は科学的な根拠がないことになる。

②からして、辞書暗記は大人の方が有利だと思われる。大人は子供に比較して日本語の語彙が圧倒的に豊かだから、英語の語彙の理解と暗記の効率が高くなる。これは子供の英語学習を観察していればすぐに分かる。

③からして、「若いころならともかく今は忘れっぽいから」という言明も根拠がない。「歳だから」は禁句なのだ。

④からして、大人は子供に比べて不利である。マンネリ化して感動を失った大人は、確かに、多い。

しかし、根気強い情熱家がそんなに珍しいわけでもない。どの世界にもすばらしい能力を発揮する方が必ずおられ、そんな人たちの情熱やしつこさは子供に勝ることはあっても劣ることはない。年齢とはまったく無関係。

だから、⑤がポイントになる。心がけ次第。とにかくやってみることを心がけたらいいと思う。やってみなければわからない。だれにも分からない。 「ひょうたんから駒が出る」ことだってある。ひたすら「できない理由」ばかりもっともらしく述べ立てても何も生まれない。

学習辞書のAの項目だけでも覚えてみたらいい! いや、覚えるのが重荷であれば、読むだけでも充分価値がある。

まず、絶対、損にはならない。次に、必ず何かを発見する。案外おもしろいものだと感じる人もまちがいなく出現する。

マンネリ脱出の糸口になる可能性も大きい。

いつも思うのですが、学習辞書暗記は、いろいろな語彙強化法が喧伝される中、ごく1部の人にしか知られていない秘境でしょう。

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