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意味のない議論

ネイティヴ・スピーカーの認識語彙数に関する議論は切りがありません。

何を持って1語彙とするのかという定義がないからです。

だから、そんな議論を延々と続けても無意味です。語彙数を議論する時間があるなら1語でもよけいに覚えたほうが精神衛生上もよろしい

ただし、次の事実をしっかり把握しておく必要がある。

① 教養あるネイティヴ・スピーカーが理解できない雑誌・新聞・ペーパーバックなどはない。

② 雑誌・新聞・ペーパーバックなどで「上級学習英英辞典」に掲載されている以外の語彙を使用することはほとんどない。どうしてそんなことが言えるのかというと、代表的な「上級学習英英辞典」で、たとえば 『Oxford Advanced Learner's Dictionary』で、読み物のなかに出てくるあなたの未知語彙をチェックしてみたらすぐわかる。ほとんどすべての語彙が 『OALD』 でカヴァーされている。

③ ①と②から、教養あるネイティヴ・スピーカーなら「上級学習英英辞典」の語彙をほとんどすべて理解できることがわかる。

それは当然のことでもある。なぜなら、「上級学習英英辞典」は、雑誌・新聞・ペーパーバックなどの語彙を過不足なくカヴァーするよう設計されているからである。

④ それでも、たまに、教養あるネイティヴ・スピーカーでも分からない語彙が出現する。それは、日本語の雑誌・新聞・ペーパーバックなどについても同様である。そんな時、英語のネイティヴ・スピーカーなら学習英英辞典ではない普通の英英辞典その他で調べるし、日本人なら、たとえば『広辞苑』その他を使う。

以上4点をしっかり把握しておけば、「辞書の語彙を全部知っているなら辞書の存在価値はない(普通の辞書と学習辞書を混同した議論)」とか「ネイティヴ・スピーカーであっても上級学習英英辞典の語彙(見出し語5~8万・総語彙数15~20万)を全部知っているはずがない」とか「辞書など覚えたら必要でない語彙まで覚えなければならない(学習辞書に不要な語彙はない)」とかいう議論は無駄であることが分かります。

そして、ネイティヴ・スピーカーの語彙数を詮索する必要もまったくありません。教養あるネイティヴ・スピーカーなら 『OALD』 の語彙をほとんど理解できると思っていればいい。「上級学習英英辞典」の語彙は、そんなレヴェル=雑誌・新聞・ペーパーバックのレヴェルの語彙をすべてカヴァーすべく統計処理が施されているからです。

最後に、同じネイティヴ・スピーカーであっても、語彙レヴェルの個人差が驚くほど大きいことも事実です。

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