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語彙強化の前提(5)

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前回に:

ここで、「代表的な語彙強化法(すべて必要時間数は計算不可能)を列挙してみましょう。

1. 文章のなかで覚える。

2. 語源などを利用して覚える。

3. 同意語・反意語をまとめて覚える

4. 関連語をまとめて覚える

上記4つの方法は、いずれも「なるほど」と思わせるものばかりです。関連教材(レヴェル内容ともに不十分)も豊富です。

しかし、これで必要時間数が計算できますか? 

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既に述べたように、1の方法だけでちゃんとした語彙強化ができると考えるのは無謀です。

同様に、2~4の各方法によっても、ちゃんとした語彙強化作業をいつ終えることができるのか見当もつきません。

現に、語源だけで満足な語彙を蓄積できた人はだれもいない。語源を使った方法を薦めているご本人がそんなことをしていない。語源だけでしかるべき意味を確定できる語彙は1部に過ぎないからです。

同意語・反意語だけで必要語彙を網羅できるほど言葉は単純にできていない。

関連語をまとめて覚える方法も、複雑に絡み合った語彙宇宙を整理する作業のたいへんさを考えたら、いや相当程度この方法を試みたことがある人なら、とうてい先の見えない作業であることは容易に察しがつくでしょう。

ここで ― 「ひとつのやりかたが万能だとはだれも思っていない。1~4その他をうまく組み合わせて覚えていくのだ」 ― と反論される方が大勢おられると思います。

いや、ほとんどの方がそういうふうに思っておられるでしょう。

ところが、1~4その他をミックスして各自に語彙を整理して覚えていこうとしても、やっぱり必要時間数を計算できないことに変わりはないのです。まったくできません。

いつ終わるのか検討もつかない!

そこで、自分で整理するのがいやなら、洋書には、それぞれの方法にぴったりの書籍・辞典類も豊富にあります。語源に関しても、日本で出版されているようなものとまるで違って、本格的なものが何冊も出版されています。関連語に関しても多種多様な書物があり、その代表的なもののひとつが『Random House Word Menu』 という浩瀚(こうかん)な辞書です。

分野別の辞書や語彙集は、周知のように、英和でもいろいろ出版されていますし、洋書では、芸術・スポーツ・映画なども含めて各分野に不足はありません。

そんな紙やオンラインの文献をぜひご覧になってください。「学習辞書」を覚えるどころではない作業であることがよくわかるはずです。

他方、1~4のような方法をさかんに主張される人は、意識無意識は問わずに、目標語彙数を数千~せいぜい1万までに設定しているのではないかと思うこともあります。

しかし、みなさん、その程度の語彙なら中途半端な工夫を凝らしているひまがあるならがむしゃらに覚えたほうがダントツに速く覚えられますぞ

そして、最後に、否定しがたい事実があります。

どんな方法で語彙強化を図っても、辞書なしに済ませることは不可能だという事実です。

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