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「アンチ・バベルの塔」のプロセス

「アンチ・バベルの塔」は、①にはじまり④に至る1連のプロセスを経て第1段階を終了します。

① 「塔」建設に利用するターゲット語彙集(=典型例は上級学習英英辞典)の特定

② 未知語彙の選別・固定( = カード作成 ) 最も時間・根気を要する作業(新たな自己発見の過程でもある)。

③ 未知語彙の暗記(=本格的な暗記作業) 私はこの段階終了後に「塔完成宣言」を行いました。

④ 暗記済全語彙を毎日30分永久復習(私の場合は1ヶ月で1サイクル終了)。

永久復習を行うのは、英語が日常言語ではないために生じる対英語彙疎遠度をできるだけ小さくするための手段。自分の記憶保持力をまるで信用していない結果でもあります。

「塔」の第2段階がどのような形をとるのか(=どのように進化するのか)は、私自身にも、まだ不明です

もちろん、大きな楽しみでもあります。

恐竜のようには絶滅しないことだけは確かです。

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コメントにお答えする(8/2006)

elsbg さんへ

ていねいなコメントをいただきありがとうございました。

「塔」がいささかでもお役に立てたのであればほんとうにうれしいことです。

日本人は、ほとんどの場合、日本語で生活し日本語で仕事をし夢を見るときでも日本語です。それでもなお各人の日本語のレヴェルは実に多様です。

いわんや外国語である英語について、意識的な努力なしでは、現状のレヴェルを維持することさえ容易でない事実は(努力自体を賛美する気などさらさらありませんが)否定のしようがありません。

elsbgさんのように常時英語を使って生活し仕事をされている方ほどそうした努力の必要性を痛感されることが多いのだと思います。

elsbgさんが「SVL12000全てをExcel表の一覧にしてチェック」された上で既知語と未知語を選別し「ケンブリッジ英英和辞典を購入して段階的辞書暗記に挑戦」されているプロセスに大きな興味を感じました。市販の語彙集と学習英英辞典を併用する下記の方法は、学習時間が限定される現役社会人の方の実行例として、たいへんユニークで参考になります。具体的に書いていただきありがとうございました。

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         既知  未知
Level 1-4   3837   163
Level 5-8   2401  1599
Level 9-12  336  3664
合計      6574  5426


第一段階:NO.1グループ(Level1-8)を辞書で暗記
第二段階:NO.2グループ(Level 9-12)を辞書で暗記
第三段階:Level 12を超えるものを辞書からピックアップして暗記
第四段階:残り全てを暗記(熟語中心?)

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また、「ケンブリッジ英英和辞典に無い単語が、(SVL12000に)560も存在しました」というご指摘が可能なほどに緻密な取組に本格的なものを、巷にあふれる「ただのアイデア」にはない意気込みを、感じます。

また、復習の重要性に気付いておられることに、とりわけ、安心しました。

これからもよろしくお願いします。

またのお便りを楽しみにしています。

Thank you.

k.y.

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「アンチ・バベルの塔」で理解され難いこと

― あなたは覚えなければならない語彙数(=日常必要な語彙数「学習英英辞典」の収録語彙数)を認識していますか? また、それは記憶可能な数だということを知っていますか? ―

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「アンチ・バベルの塔」の話しをしていてなかなか理解してもらえないことがいくつかあります。

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そのうちのひとつが「アンチ・バベルの塔」が最も効率のよい語彙強化法だということです。

ほとんどの人はこの方法を最も効率のよい語彙強化法だとは考えないのです。

ほとんどの人が「辞書暗記」など途方もないことだと勘違いしているのです。

その原因は、前にも述べましたが、 ① ネイティヴ用の辞書(日本語であれば『広辞苑』、英語であれば『The American Heritage Dictionary of the English Language』のような辞書)と ② 非ネイティヴ用の学習辞書を同一視しているからです。

①は、日常使われる5万語超の語彙をはるかに上回る語彙を収録していて、とてもじゃないが普通の人が暗記できるものではありません。また、暗記する必要もありません。

しかし、②は日常使われる5万語超の語彙しか収録されていないのです。普通の人でもその気になれば充分暗記できる・すべき範囲の語彙しか収録されていない。

この①と②の本質的な違いがなかなか理解されない!

私たちは、日常の生活に関する限り各人あるいは各世代の間のコミュニケーションにひどく困ることはありませんし、新聞・雑誌・本などの活字媒体を読むのに困ることもありません。

なぜか?

みんなが普通に話しをしたりものを読んだりするのに必要な範囲の語彙を共有しているからです。

②は、英語で普通に話しをしたりものを読んだりするのに必要な範囲の英語の語彙だけを収録し、非ネイティヴ・スピーカーの学習上の盲点を知悉したエキスパートたちが編纂した非ネイティヴ・スピーカー用に特化した(ネイティヴ・スピーカーが利用する場合もありますが)辞書なのです。

だからこそ、②(現代英語に必須の語彙集)の中から各人の未知語彙だけを選択して覚える「アンチ・バベルの塔」が最も効率の高い語彙強化法になるわけです。

②の省略ヴァージョンにすぎない(だから質・量ともに極めて不十分な内容の)市販の単語帳をはしごしたり、とにかく多読して語彙を増やそうと暗中模索したりするのに比較したらはるかに高効率の語彙強化法なのです。

ただ、②の中にある各人の未知語彙の数があまりにも多いために、ほとんどの人が「アンチ・バベルの塔」を非効率な方法だと誤解してしまう。

絶対的に必要となる学習時間の多さにたじろいで効率が悪いと勘違いしてしまう。そして、従来の方法でやっていたら生涯を費やしても絶対に達成できないことを2年~10年で達成できる効率の良さに気付いていない。

さらに、従来の方法は、どの語彙が(客観的に見て)必須の語彙なのか判断することができないので、そもそも語彙強化の基盤を欠いていることにも気付いていない。

残念です! 

未知語彙が多いことと語彙強化法の効率とは何の関係もありません。未知語彙をすばやく発見できるか否かこそ語彙強化の効率を決定付ける最大の要素です。

また、②を読んで(学習辞書に不要な語彙は客観的には皆無ですが)「こんな語彙は不要だろう」と思う人があればその人はその不要だと思う語彙を無視すればよい。その場合でも、客観的に見て不要なのか必要なのか分からない語彙群から取捨選択するよりはるかに効率がよい!

くれぐれも自分の未知語彙の多さに圧倒されて語彙強化の効率を誤解しないようにしてください。

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もうひとつ理解されていないことは「記憶力はどんどん伸びる」ということです。

私は来年の夏で60歳になりますが「アンチ・バベルの塔」のおかげもあって「記憶力の強化」を実感しています。

あなたは年のせいにしていませんか? 

今の記憶力を基準にする必要はまったくありません。どんどん伸びるからです。熟練はうれしいものです。巷(ちまた)で「記憶力強化ブーム」ですが、「塔」も、実は、れっきとした「記憶力強化・頭の体操・ツール」ですよ。

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Happy learning !

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コメントにお答えする(7/2006)

ぱんだ さんへ

メールありがとうございます。

「アンチ・バベルの塔」に来ていただいたことが現状を打破する何かのきっかけになればと願っています。

「語彙」が英語(=外国語)習得の最大最強の壁であることは、何年も真剣に英語を学んできた人たちにとっては、自明のことでしょう。

そして「語彙」を習得するための方法はもはや語りつくされていると思います。

語呂合わせがいい、聴くだけで覚えられる、数千語も覚えれば充分である、語源活用で画期的に語彙が増やせる(画期的という表現は明らかに事実に反する!)、多読で自然に語彙力がつく・・・・・・・・・・・

方法論は実に盛りたくさんでそれぞれに多少の効果があることも否定できない事実です。

ただし、多少の効果であって決して満足な効果ではありません。

「アンチバベルの塔」の塔主である私は、「上級学習英英辞典」をすべて暗記すれば満足な成果を得ることができる」と主張してきました。

k.y.流の満足な成果とは、見て分かる語彙(=認識語彙)に関する限り、ネイティヴ・スピーカーと同じ語彙レヴェルに達することです。ネイティヴ・スピーカーと同じようにペーパーバックが楽しめる語彙レヴェルに達することです。

私はその満足な認識語彙を「塔」の完成によって既に獲得済みであり、次の目標は活用語彙面でもネイティヴ・スピーカーのレヴェルに達することです。

ちなみに、満足な認識語彙の獲得は「知らない語彙の消滅」を意味するものでは、もちろん、ありません。満足なレヴェルの認識語彙とは、ネイティヴ・スピーカーと同レヴェルの認識語彙だということです。将来、多聴・多読・精聴・精読・辞書その他の活用によって、語彙がさらに拡大することも、ネイティヴ・スピーカーと同様です。

さて、一般に流行しているのは、「効果的楽な時間のかからないあるいは画期的な語彙習得法」です。

他方、まったく無視されているのは、「ネイティヴ・スピーカーは満足な語彙を獲得するのに20数年費やす」という事実です。

日本人が満足な日本語の語彙(5万語超)を獲得するのに必要な年数も20数年です。

英語のネイティヴ・スピーカーが英語に接する時間数を1日10時間・20年間とすると、20年間で10時間×365×20=7万3000時間になります。

また、ネイティヴ・スピーカーの語彙数は、さまざまな調査結果から、「学習英英辞典」の見出し語換算で5万~10万語だと推察され、これは「上級学習英英辞典」の語彙数に相当します。

計算の便宜上、大人のネイティヴ・スピーカーの語彙数を7万3000語 ( ほぼ妥当な数字でしょう ) だとすると、先に算出した7万3000時間を適用して、その語彙獲得時速は1語になります。

時速1語です。

こうした実際の「時速」を無視した「語彙獲得方法論」はまるで役に立たないし、誤解を蔓延させ、安易な期待を抱かせる元凶です!(さらに、満足な語彙数が、各人の多用な状況を勘案しても、5~10万語であるという厳然たる事実を指摘しない「語彙獲得方法論」も重大な欠陥を抱えている)。

私は、「覚えなければならない語彙を明確に示した学習辞典から未知語彙をピックアップしてカードに整理し暗記する」方式=「アンチ・バベルの塔」が最大時速をたたき出せる最善の方法だと確信し実行しました(他にもっと優れたただのアイデアではない実証済みの方法があれば、ぜひ、教えてください!語源活用などは典型的なただのアイデアで、実際の効果は限定的ですよ)。

その「塔」方式でも、満足な語彙を獲得する時速は5語前後。ただし、ネイティヴ・スピーカーの5倍前後のスピードです(日本語の土台があるからです)。

そんな事実をしっかり見つめて前進し続けること。自分はどこまで行きたいのかという目標をまず設定し、その行程に必要な時間を「時速」から算出する。無理だと思えば目標を小さくする。

そして、毎日のノルマを黙々とこなしていく。先のことより毎日を着実に歩む。やがて、加速がついて小さくした目標を大きく改定できる可能性も大きくなる。

以上はあくまでも「アンチ・バベルの塔」の話しですから、市販の単・熟語帳暗記と比較したりましてや混同したりしないでください。市販の単・熟語帳暗記は、せいぜい1万数千語までの語彙を極めて不十分な内容で暗記する方法で、k.y.流の満足な語彙力養成とは無縁のプロセスです(したがって時速は「塔」方式よりずっと早くなります)。

もちろん、市販の教材をマスターすればかなりの力がつきます。やらないよりはるかに上等です。だから、まず市販の教材をマスターするのも、ポピュラーで容易な方法でもあるし、得策でしょう。それで満足できるならまた上等です。価値観を含めたあらゆる面で各人各様ですから、万人向きの絶対的な基準などあり得ません。資格試験に辞書暗記を薦めるのも大袈裟・場違い・過大な要求ですし・・・・

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パンダさん、偉そうなことばかり書いてごめんなさい。適当にはしょって参考にしていただければうれしいです。

また、メイルください。楽しみにしています。

Thank you.

k.y.

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「アンチ・バベルの塔」の建設速度

私の実際の経験によると、「アンチ・バベルの塔」の建設作業の時速は、各段階で、次のようになります(市販の単語帳の暗記とは(まったく異なる作業ですから比較しないで下さい)。

① 学習辞典から未知語彙を探索しカードに転記する作業(ターゲットの辞書をすべて読むこと、転記語彙をしっかり理解するために、必要に応じて、英和辞典や百科事典などを参照したりGoogleでイメージ検索したりすること等に必要な時間も含む)

時速4語彙

② ①で転記した未知語彙を暗記する作業

時速60語彙

③ ②で暗記した語彙を復習する作業

時速900語彙

つまり:

転記速度×15=暗記速度
暗記速度×15=復習速度

というおもしろい等式が成立します(この15という数字は今回偶然に発見しました)。

ただし、①のプロセスで、意識・無意識を問わず、ある段階までの暗記(http://www.toeicclub.net/tangoanki.html の記事も参考になる)が行われて②の本格的な暗記作業に寄与していることも確かです。人間の脳ですから単純な転記作業で終わってしまうことはありえません。

また、復習は全語彙の復習であってこれこれの語彙はもう完全に覚えたからもう復習する必要はないというような判断は、私は、しません。

ちなみに、私の「アンチ・バベルの塔」に収納された語彙は全部で2万語(①の作業に費やした時間数は5000時間)。1日30分復習すると40日程度でその2万語をすべて復習可能です。

40日~2ヶ月ほど放置してももう忘れることはありません。 mた、この毎日30分復習は、たいへん容易ことでもあり、少なくとも5年間ぐらいは継続します。もっとも、復習時速はさらに加速する可能性があります。

毎日たった30分の復習で、「上級学習英英辞典」の語彙力を維持・管理できることは実に晴らしいことだと自負しています。

「塔主」になってはじめて達成できた成果です(上記の数字は私が発見した時速)!

さて、今回記した「時速」はあくまで私独自の数字ですが、みなさんにも少なからず参考になると思います。各自の目標語彙数(学習辞典方式) ― 5000、1万、2万、3万、5万超など ― で計算してみてください。

①の作業に膨大な時間が必要ですがそれだけの価値は充分にあります。だから、第1段階で脱落しないで欲しい。その難関を突破すれば、暗記はその15倍、復習は何と225倍の時速でアウトバーンを駆け抜けることが可能になります!

そして、たとえば「The New York Times Bestseller」などを楽しむことができるようになります。昨日(2006年9月4日)に 『The Ancestor's Tale (Richard Dawkins)』 を買ってきました。読書の秋到来です!

Happy learning to you all.

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