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語彙強化に関する世間の議論(5)その1

単語や熟語などを覚えようと決意すると世間の人たちがまず思いつくのが市販の単・熟語帳です。

進学校であれば、中学生の時から「ターゲット○○」といような単・熟語帳を渡されて、先生に覚えなさい!と命令されます。

毎週小テストがあって記憶をチェックされます。たいていの生徒は、「いやだ、覚えられない、ムチャだ!」とか文句をブツブツ言いながら、それでも少しずつ語彙を蓄積していきます。

中学3年生ともなれば「いわゆる長文」を読ませる授業もあってそこでも語彙を覚えなければならない。

高校生になると、入試をパスしなければ入学できない大学を目指す生徒は、さらにレヴェルアップしたな「ターゲット○○」といような単・熟語帳に取り組む。もちろん、「いわゆる長文」を通じて覚える語彙もレヴェルアップします。

かくして、1000語~6000語ぐらいの幅で個人差は相当あるものの、各自の英語の語彙が完成する運びとなる。

この受験勉強で覚える1000語~6000語の語彙は、みなさんご存知のように、だいぶ生硬な語彙が多くて、日常会話でしょっちゅう使われるチャンク表現や yummy などネイティヴ・スピーカーなら幼児でも知っている語彙がすっぽり抜け落ちていたりする(ただし、受験英語をけなしているのでは断じてありません。音声面・実用面で多々問題があるとはいえ、数百~1千時間という限られた授業時間であれだけの成果があればなかなかのものですぞ!みんな文句ばっかり言うが自分でそこまでできる人は少ないでしょう)。

さて、先に「各自の英語の語彙が完成する」と書いたように、普通の人の英語の語彙はここでストップする。ストップするどころか、大学を出るころには「ターゲット○○」の語彙も大部分忘却のかなたに去っていることも珍しくない。

英語など必要でない人たちも多いからだ。また、英語資料が必要な場合でも、たとえばメカニックで図面を見ただけで英語文献の要諦をズバリ把握できるような人なら語彙不足などさほど問題ではない。

他方、大学を出て自主的にあるいはやむなく英語の勉強を再開する人もおられる。その場合、語彙強化も避けて通れない課題になる。

そんな人たちがまず思いつくのが、またしても、「市販の単・熟語帳」です。

実にさまざまな「市販の単・熟語帳」が出版されている。そのデザインたるや驚くほどバラエティーに富んでいる。それぞれに工夫がこらされていて、それなりに便利なものも多い。

ただし、欠点も多い。

そこで大問題なのは、たいていの人がその欠点を自覚していないし、「語彙強化ツールとしての学習辞典の素晴らしさ」に目を向ける人も皆無に近い。

このことについては以前から何度か触れてきましたが、もう1度整理しながら述べてみたいと思います ― 幸いにして「塔」を訪ねてくださる人たちがかなりの数になり、その人たちの声もフィードバックして考えてみたいという気持ちになったからです。

整理するとはいいながら、毎日書くわけではないし、内容は重複するし、気が向くままにあちこち話題が飛ぶことも例のごとくになるでしょうが、なにぶんよろしくご寛恕ください。

何かコメントがありましたら気軽にお寄せください。

続く...

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