« コメントにお答えする(12/2006) | Main | チャールズ・ディケンズの語彙(14) »

「アンチ・バベルの塔」の前提

「塔」には3つの前提があります。

 「学習辞書」に不要な語彙はないことを認識していること。

英語で生活したりものを読んだりする上で必要な語彙ばかりだということです。語彙の専門家チームがコーパスを精査しながら編集した「学習辞書」は、統計的に(=客観的に)見て必要な語彙だけを収録した語彙集です。

そんな「学習辞書」を見て、「こんな語彙まで要るのか?」という人がいます。しかし、個人的に必要な語彙と統計・客観的に必要とされる語彙を混同してはいけません。

各人の要不要の判断はもちろん自由ですから、自分で要らない語彙だと思ったら無視すればいい。どんどん無視すればいい

ただし、各人の要不要を統計・客観的な要不要の基準にすることはできない

② 「学習辞書」 に収録されている語彙以外に覚える必要はない(専門・業界・趣味用語及び新語などは別)ことを認識していること。

また、「学習辞書」の語彙をマスターしておけば、専門・業界・趣味用語及び新語などについても各人の必要に応じて対応が可能になります。日本人が日本語の専門・業界・趣味用語及び新語などに対応できるのと同じです。

③ ① と ② より、語彙強化の極意は、「必要語彙のなかから自分の知らない語彙を選択・確定して覚えること=「学習辞書」から未知語を選択・確定して覚えることであることを認識していること。

必要語彙から未知語彙を選択・確定してから覚えることが語彙強化の極意」であることは当たり前のように思えますが、今までだれもそれを明確に述べた人はいません。コーパスが確立するまで ① ② の認識が不可能だったからです。目標とすべき必要語彙を客観的に把握するためのコーパスがなかったからです。

なお、①に関してどうしても納得のいかない人は「中級学習辞書」をお勧めします。「中級学習辞書」の語彙レヴェルはネイティヴ・スピーカーの中・高生の語彙レヴェルです。 だから、だれであろうと 「中級学習辞書」 に不要な語彙が存在すると感じる人はいないでしょう。それだけの語彙があれば、大人の読書を楽しむことなどは明らかに不可能ですが、通常の日常生活にほとんど支障はありません。日本でも中学校(事実上は高校)まで義務教育になっている主な理由のひとつです。

|

« コメントにお答えする(12/2006) | Main | チャールズ・ディケンズの語彙(14) »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/47849/13128877

Listed below are links to weblogs that reference 「アンチ・バベルの塔」の前提:

« コメントにお答えする(12/2006) | Main | チャールズ・ディケンズの語彙(14) »