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国語辞典に夢中になる小学1年生(2)

深谷先生によると ― 幼稚園や保育園の年長のころに「話し言葉」から「書き言葉」に興味や関心が広がり小学校の1~2年で「書き言葉」への興味が頂点に達する。この時期に国語辞典を与えられた子どもは驚くべきスピードで語彙を増やしていく。辞書を活用する意欲は1年生がとりわけて強い ― らしい。

そして、そんな1年生は辞書を引くこと自体を楽しみ、言葉を調べるだけにとどまらず「知っている単語探し」「入り組んだ漢字調べ」「百科事典の代用」などに国語辞典を利用しているという。

既に何度か言及したことだが、アメリカでは小学校就学前から拡大する語彙格差が大きな教育問題になっている。それが所得格差とその固定化につながるからである。語彙が豊かな生徒と語彙が貧困な生徒を比較すると、小学1年生の場合2:1、高校3年生では何と4:1の比率で格差があり、語彙が豊かな小学3年生の語彙数は語彙が貧困な高校3年生の語彙数とほぼ同じ。ところが、この深刻な格差を是正する試みさえほとんど行われていないのが現状だという。

日本でも実は同じような状況だと思われる。だから、深谷先生のような人たちが具体的で有効な語彙・思考力強化の手立てを発見・工夫して実施しておられることはほんとうに心強い。辞書活用が全国の学校に普及して生徒の学力向上に資するとしたら、格差是正のひとつのきっかけになるかもしれない。

さて、私は「塔」主だから、英語力向上のための英語辞書活用を常に考えている。小学1年生の国語辞典のような役割を英語学習辞典が大人に対して果たせないものかと思案している

小学1年生にとって国語辞典が語彙強化の最高のツールであるように、英語の辞書が語彙・英語力強化の最高のツール(のひとつ)であることは否定できない。

問題は、「大人は(純粋な知識欲に燃える)小学1年生」ではないということだ。

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