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母語の語彙蓄積と英語の語彙蓄積(2)

さて、ここで、母語の語彙獲得と英語の語彙獲得を比較してみましょう。

母語である日本語の場合未知語彙の習得 = 未知概念の既知化になる。

他方、 外国語である英語の場合未知語彙の習得 = 既知概念の英語化になる。

ここに、母語の語彙獲得と英語の語彙獲得の大きな違いがある。 いちいち概念の理解から学ぶ必要がないから、語彙蓄積のスピードが速くなる。 だから、少なくとも認識語彙に関しては、ネイティヴ・スピーカーの数分の1のスピードで英語の語彙を蓄積できる。 

私たちは、学校内外の教育システムを通じて「日本語で5万語ぐらいの語彙とそれに対応する概念」を習得済みであり、英語で概念を再学習する必要はない。その分、英語の語彙獲得が加速されるわけです。

このプロセスは、たとえば http://www.thelinguist.blogs.com/ の ― Bi-lingual books and bi-lingual dictionaries
When learning a language I only use bi-lingual dictionaries if at all. I try to avoid using dictionaries. I prefer to find texts with glossaries into English or a language I know. Now I am able to use online dictionaries and file the meaning into a personal database and do many wonderful things. However, when I use a dictionary it is always a bi-lingual dictionary. I want to see the meaning in English, or a language that I know well. This creates an immediate link to what I already know. It is only a hint at the meaning of this word. I will need to see the new word many times before I know it. But I need the bi-lingual dictionary. ― という主張からもよく理解できます。 

日本人の場合、This creates an immediate link to what I already know. は英和辞典の利点を示しています。

日本人が英英辞典を利用する効用も大きいのですが、「既知概念の英語化のスピードをもっぱら重視するなら、英和辞典( or 場合によっては和英辞典) の活用が簡便な方法になります。

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Comments

 以前にコメントをさせて頂きました、pcjと申します。いつもk.y様のブログを楽しく拝読しております。

 最近、私は英語の語彙強化を本格的に開始しました。その第一段階として、k.y様が推薦されている『トリム英和辞書』の収載語彙を暗記しております。現在は未知語彙の抽出等が終了し、あとは記憶するのみという状態です(たかだか1万語程度とはいえ、実際に記憶するのは予想以上に大変なことだと実感しています)。

 しかし認識語彙数が1万五千語では、楽に英文を読むことはできないとのことなので、トリムの語彙暗記が終わりしだい、できれば第二段階の語彙暗記に着手しようと思っています。

 しかし、実際にパソコンで語義や例文の転記を行ってみたところ、非常に負担が大きかったため、次段階では、語義や例文を付属CD-ROMから直接ワード文書上にコピー・貼り付けできるような辞書を使いたいと思います。因みに私はコウビルド辞書の付属CDで試してみたのですが、コピー・貼り付けはできませんでした。個人的には『ワードパワー英英和』にCD-ROMが付属し、語義の和訳をコピーできれば理想的なのですが。

 k.y様はCALDの付属CD-ROMから語義等のコピー・貼り付けを行ったとのことですが、CALD以外にもそのようにできる辞書は有りますでしょうか。ご教授いただければ幸いに思います。よろしくお願いします。

Posted by: pcj | March 05, 2007 at 07:59 AM

pcj さんへ。

こんにちは。いつも「塔」を訪れていただきありがとうございます。

最初に『トリム英和辞書』に取り組まれたのは名案だったと思います。

暗記は、特に1万語を超えると、皆さんが考えておられる以上にたいへんです。決してあせらず、とにかく根気強く、復習を繰返したら、徐々にしかし着実に定着していきます。

コピー&ペーストは 『Oxford Advanced Learner's Dictionary』や『Longman Dictionary of Contemporary English』では確かに可能ですし、Oxford や Longman の学習辞書であればどの辞書でも可能なはずです。Macmillan の学習辞書でも可能だと思いますが確かではありません。

あまり、参考にならなかったかもしれませんが、ぜひご自身に合った辞書を見定めてpcj流に作業を進めてください。

語彙強化とは別に、語彙面でストレスを感じないものを読んだり聞いたりして英語の流れに慣れ親しむことも大事です。

くれぐれもあせることなく、タンタンと続けてください。

Thank you.

Posted by: k.y. | March 05, 2007 at 05:46 PM

k.y様

ありがとうございます。書店に行ってOALDやLDCE等を見比べ、次段階の辞書を検討したいと思います。また、簡単な英文の多読を始めようと思いました。

Posted by: pcj | March 06, 2007 at 07:23 AM

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