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語彙強化の究極目標と知的正直(1)

私は「アンチ・バベルの塔」にたどりつく過程でだんだん語彙強化の目標を明確に自覚するようになりました。

その背景には、現代英語の必要語彙を ― 英語の非ネイティヴ・スピーカーのために ― プロが統計的に精査・選別して編纂したコーパス学習辞典の出現がありました。

そして、「英語の認識語彙レヴェルを自分の日本語の認識語彙レヴェルに近づけること上級学習(英英)辞典を暗記すること」 が語彙強化の究極目標になったわけです。

その目標は、私にとって、「日本語で読書するのと同様に英語で読書できるようになること」でもありました。

「塔」の完成によって上記の目標 (=真に役立つ語彙強化) は達成されました。

他の語彙強化法と比較した場合の「塔」の意義のひとつは、真に役立つ語彙強化を究極の目標に掲げたことだと思います。

私は、大学受験や各種資格試験のための語彙強化は真の語彙強化だとは考えない。

なぜか?

真には役立たないからです。

子供用の、あるいは非ネイティヴ・スピーカー用に加工された、英文しか読めない。「やさしいものをたくさん式読書」 は必要不可欠です。しかし、それしかできない。生涯それしかできない!

各種の資格試験に合格しても、日本語ではスラスラ読める本を英語では読めない。辞書がないと読めない。

私は、そんな語彙強化は真に役立つ語彙強化だとは考えません。

もちろん、一足飛びに真の語彙強化を行うことはできない。

段階を順に登るのが現実的です。

たとえば ― 当面必要なら資格試験用単・熟語集などもやりながら、下記のような順番 (まったくの1例に過ぎません。各自の現在の能力その他の条件に応じて調整されたし!) で、2~5~15~20年のスパンを考慮において ― :

1 『ジュニア・アンカー英和辞典(760ページ)』
2 『Longman Study Dictionary of American English (782ページ)』
3 『ニューヴィクトリーアンカー英和辞典 (1695ページ)』
4 『Longman Dictionary of American English (1055ページ)』
5 『Longman Dictionary of Contemporary English (2081ページ)』

ちなみに、ネイティヴ・スピーカーでも3~4レヴェルあるいはそれ以下の人たちが多くいてそれなりの読書を楽しむ人もいます。だから、3~4のレヴェルで終了にしても、ご本人が納得であれば、何も問題はありません。そもそも、語彙力など人と比較して論じるべきものではないし、読書などにまったく興味がない人もおられる。

他方で、本や雑誌も多種多様であることも事実です。もしどんな読み物でも日本語と同じように読みたいのであれば5まで登らないと生涯不満が残るでしょう。

5までせめて3や4までは登りたい。しかし、いろいろな事情で登れない人は非常に多い。それは仕方ないと思います。そういう人の場合は次善の策としてできるだけ辞書を引いたり読んだりしたらいい。かなり効果があります。

いずれにしても、自分の要求レヴェルを素直に認めることごまかさないこと。 

まともに考えれば明らかに過小だと分かる語彙数を掲げて 「○○語で十分」 とか 「究極の英単語」 などと宣伝するあるいは勘違いしているメッセージを信じないこと。

自分で不満を感じる語彙数ならそれは誰が何と言おうと過小な語彙数です

ごまかさない限り知的に正直である限り、少しずつでも勉強するでしょうし、そうすればいくらかでも確かな成果があがります。

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