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ハリー・ポッターに熱中する小学生の語彙力

20世紀末から21世紀初頭にかけて出版界に大ブームを惹起した 『ハリー・ポッター』 シリーズ。

1997年に華々しいデビューを果たしてからはや10年。 第7巻は、今年2007年7月21日に発売された。

第1巻 『ハリー・ポッターと賢者の石』
Harry Potter and the Philosopher's Stone (Harry Potter and the Sorcerer's Stone) US版

第2巻 『ハリー・ポッターと秘密の部屋』
Harry Potter and the Chamber of Secrets

第3巻 『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』
Harry Potter and the Prisoner of Azkaban

第4巻 『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』
Harry Potter and the Goblet of Fire

第5巻 『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』
Harry Potter and the Order of the Phoenix

第6巻 『ハリー・ポッターと謎のプリンス』
Harry Potter and the Half-Blood Prince

第7巻 『ハリー・ポッターと死の秘宝』
Harry Potter and the Deathly Hallows

ひっそり暮らしていた著者J・K・ローリングは、史上稀にみる大成功を収め、エリザベス女王の資産を超える富も手中にした。

総発行部数はおよそ4億冊

熱狂的なファンも多い。

たとえば、 ( http://www.uexpress.com/dearabby/(2007年8月29日) に 「ネタバレはいやだ!」 という趣旨の投稿をした13歳の児童は ― I've read the Harry Potter books since first grade. ( I'm now 13.) They are a major part of my childhood. . ― だと書いている。

あれだけのヴォリュームの本を小学校1年生からそこまで熱中して読めるネイティヴ・スピーカーの小学生の語彙力はさすがだと思う。

小学生は Michael Crichton 著 『Jurassic Park』 などもしっかり読むし、名作 『Cold Mountain』 を書いた Charles Frazier は小学生だった自分の娘に初稿を読ませて満足な反応を確認している。

そして、Christopher Paolini があのベストセラー 『Eragon』 を書き始めたのは15歳のときだった。

英語学習の豊かな未来は、母語 (日本語) と外国語 (英語) の隔絶した語彙力の差をごまかさずに認識することを起点とする。

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コメントにお答えする(8/2007)

バベリスト さん、こんにんちは。

いつも 「塔」 に関心をお持ちいただきうれしい限りです。

しかし、「気持ちの悪い思い」 を、不快な思いを、抱いておられることについてはまことに残念に思います。 

> 私の理解ではバベルの塔といいますとそれはたしか古代の摩天楼のようなものでありまして、人間の神に対する一種の挑戦、あるいは自分達を神と見なしたり、神など存在しないというような驕り、不遜な態度、心得の産物であり、それを是としない神の怒りを招いてしまい、人々は互いの言葉を理解しあえないようにさせられたとかいうものです。

1 おっしゃる通りでしょう。 他方、私は 「バベルの塔」 を ― そこからさらに敷衍(ふえん)して ― 「実現できそうにない企て」 というふうに解釈しています。

> 塔主氏の企画はいわば神によってもたらされた人々が分かり合えないという孤独な事態、相互無理解による無用な争い、不利益などを癒やさんがためにこそ、言葉を学び相互理解を図ることなのであり、神との闘争の勝利の象徴としてバベルの塔を再建するというものではないでしょうか?

2 これは違います。 ご指摘のような深遠なものではなく、もっと単純で実利的な発想です。

まず、私は徹底した無神論者ですから、 「神」 など (知識や教養としては非常に興味がありますが ) 荒唐無稽の最たるものだと思っています(ちなみに、今、Richard Dawkins 著 『The God Delusion』 を愉快に読んでいます )。

そして、 上記 1 のように、「バベルの塔」 の意味を聖書より広く解釈しています。 

普通は、ネイティヴ・スピーカーと同等の5万語の語彙を習得することなど不可能だと ― 「実現できそうにない企て」 ― だと考えられています。

ところが、私はそうは考えていません。 少なくとも認識語彙に関しては可能だと確信しています。 

普通は、5万語の語彙塔を築くことは不可能だと思われていますが実は可能なのです。

つまり、私の 「塔」 は ― 実現不可能なバベルの塔ではなく ― それとは反対の (= アンチの )実現可能な 「アンチ・バベルの塔」 だというわけです。

以上、私の意図する趣旨をのべさせていただきました。 

よろしくご了解ください。

真摯なコメントほんとうにありがとうございました!

k.y.

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アンチ・バベリズム or アンチ・バベリストという表現

私は、 「コーパスに依拠して編纂された学習英英辞典」 に依拠して語彙強化をする人たち 」 のことを、冗談に、 「ホモ・コルプス」 (集合名詞 ) と呼ぶことがあります。 

これ自体おもしろい表現だとおめでたくも自画自賛しているのですが、ホモ・コルプスでは 「アンチ・バベルの塔」 に勤(いそ)しむ人のイメージがわかないので、「塔」 のプロセスをもっと強くイメージさせる表現として次の2つの表現を採用しようと思います。

1 anti-babelism アンチ・バベリズム → 「アンチ・バベルの塔」 建設による英語語彙蓄積主義

2 anti-babelist アンチ・バベリスト  →  「アンチ・バベルの塔」 建設による英語語彙蓄積実践者(個人)

ホモ・コルプスと並んで、この2つも、もちろん私の造語です。 

ただし、Babelism / babelism はれっきとした英単語で、『研究社 大英和辞典』 には ― Bbelism 《考え・ことばなどの》 混乱(状態) ― という語義の記述があります。 

また、『 Webster's Third New International Dictionary 』 にも ― babelism a cofusion of sound or sense ― という語義の記述があります。

ちなみに、最近になってようやく アンチ・バベリスト が増えてきたような感じがします。 

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アンチ・バベルの塔の基本思想(2)

前回に次のように書きました。

1 英語のネイティヴ・スピーカーは、あらゆる言語のネイティヴ・スピーカーと同様、無限の語彙を持っているわけではない

2 英語のネイティヴ・スピーカーの語彙数は、通常は、上級学習(英英)辞典の収録語彙数 (5万超) を超えることがない。 

また、http://www.eigozai.com/STUDYG/STUDYG_D/STUDYG.htm には ― "A conservative estimate is that the average high school graduate recognizes approximately 50,000 words in his reading but uses no more than 10,000 in his writing and probably less in speaking."(語彙数は控え目に見て、高校卒の場合で、readingに約50,000語、writingではわずか10,000語ていど、speakingはそれ以下の語彙が使用されていると思われる) ― という記述もあります。

この 「5万語の語彙 = 上級学習(英英)辞典の語彙を覚えたら十分である」 という認識は、普通の英語学習者が考えている以上に重要な意味を持っています。

なぜか?

英語学習の目標がはっきりと定まって意欲が湧くからです。

 「文法・構文及び音声をマスターした後は、5万語の語彙 = 上級学習(英英)辞典の語彙さえ覚えたらいいのだ」 という目標が明確になって、毎日 「塔」 を築いたら何年で5万語を覚えることができて、その後は30分ぐらいの復習 (テレビその他を削れば十二分に作り出せる時間) で生涯その語彙レヴェルを維持できる、という見通しが立つからです。

人は、何か遠大でしかし具体的ではっきりした目標を持つことができたとき、生活が一変することが多い。 今までいかに無駄な時間をすごしていたことか!と覚醒する人も少なくないでしょう。

そうなれば、楽しくもなる!

ここまで書いてきて思い出したのが、『 フューチャリスト宣言 ちくま新書 』 (130ページ) にあった梅田望夫さんの ― ・・・例えば 「ニート」 や 「引きこもり」 と呼ばれる人たちの中に、朝から晩までネットをやっていてすごいプログラムを書いている連中もいる。引きこもっているほうが生産性が高いんでしょう。一つのことを好きだということになってきたら、まわりが学校に行って授業を受けたりしている時間に、どんどんモノを作ってしまう・・・(省略・太字 k.y.)」 ― という発言。

別に引きこもる必要もありませんが、あるいは引きこもってもかまわないし、ひょっとしてあなたが引きこもりであっても別に不都合でもなくかえって好都合かもしれないし、また何もすることがなくてテレビばかり見てしまうだれかさんでもいいのですが、そんな人も含めて、他に計画がなかったら、英語をやったらどうですか?

よほど優れた先生がいない限り、英語は学校で教わる必要なんてまったくありません。 他の人に習うより自分でやったほうがはるかにはるかに充実した勉強ができます。 まず質問などするより、もちろんちゃんと答えられる人がいるなら質問してもかまわないのですが、自分で参考書や辞書やネットで調べたほうがよほど正確な答えが得られる。 今の時代著者などに直接メイルで問い合わせる事だって可能です。

まだ 「塔」 を始めるに至らない人なら、 有限で具体的な目標として、例えば 『総合英語 Forest 5th edition 桐原書店 』 をばっちり読みできたら例文も覚えることを目指す。

併行して何かの教材で音声の訓練もする。

その次には 例えば 『 和文英訳の修業 佐々木高政 文建書房 』 をばっちり理解して覚える。

態勢が整ったら 「塔」 の建築に取り掛かる。

あとは、あせらず、じっくり熟成させる

本を読み、映画を見、歌を聴き歌い、機会があればネイティヴ・スピーカーと話し込んだりうっかり喧嘩になったりしながら。


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アンチ・バベルの塔の基本思想(1)

「塔」 を支えるいくつかの基本思想があります。

1 英語のネイティヴ・スピーカーは、あらゆる言語のネイティヴ・スピーカーと同様、無限の語彙を持っているわけではない

2 英語のネイティヴ・スピーカーの語彙数は、通常は、上級学習(英英)辞典の収録語彙数 (5万超) を超えることがない。 

なお、この語彙数に関して細かい議論をする意味はないと考えている。 何を1語と計算するのかについて確定した基準が皆無だからである。 

英語のネイティヴ・スピーカーの語彙数は上級学習(英英)辞典の収録語彙数 (5万~10万) を超えることがない」 という認識だけで実際上何の不都合もないし事実にもほぼ合致する。 どうしても気になる人は、上級学習英英辞典の見出し語と太字で印字された語彙のすべてをひとつひとつ数えたらいい。 

また、このブログにおいて、「ネイティヴ・スピーカーの標準的な語彙数は5万語ぐらいである」 などということもあるが、その場合も趣旨は上記の記述と同じである。

さらに、個々のネイティヴ・スピーカーの語彙数を念頭においているわけでもない。 彼らの語彙数は実にバラバラだからである。 

3 語彙とは単に単語だけではなくイディオムやスラングやその他すべてのチャンク表現も含むものとする。 どんな表現も同様に重要だからである。

4 英語の十分な語彙とは 「日本語の本を読むのと同様に英語の本が読める語彙」 のことであり、それはつまり上級学習(英英)辞典の語彙である

5 大量の語彙暗記は意識的でなければ不可能であり、カードの利用が最善の方法のひとつである。 いわゆる多読は情報収集や娯楽などのためであり、語彙獲得の手段とするにはあまりにも効率が悪く、獲得できる語彙数も極めて少なくなる。

6 大量の語彙を維持するためには半永久的な(習熟すれば毎日の復習時間は 30分前後 の )復習 が必要である

これは 「ネイティヴ・スピーカー (アメリカ人の場合) は平均すると1年間で、3304時間何かのメディアに接していて、その内、TVを 1578時間 (毎日4時間超 ) 映画を12時間見て1100万語の語彙に接し、新聞・雑誌・本を 354時間 (毎日約1時間) 読んで (ネイティヴ・スピーカーの平均読書スピードは毎分200~250語だから ) 約500万語の語彙に接する。つまり、テレビや読み物で年間に接する語彙数は1600万語に達する。 これを1冊400ページ ( 1ページ400字 ) のペーパーバックに換算すると約100冊分の語彙数に匹敵する。また、1日に話す単語数はだいたい1万6000語(ペーパーバックで40ページ)に及んでいる」 という事実を見ても当然なことである。

7  十分なあるいは本格的な語彙の獲得には、人によって、数年~5年~10年~20年かかるのが実際である。 

これは、6 に述べたような言語環境にあるネイティヴ・スピーカーでも5万超の語彙を獲得するのに20年を超える年月を要することを考えても納得できることである。 

ただし、「母語である日本語の場合未知語彙の習得 = 未知概念の既知化になる。 他方、 外国語である英語の場合未知語彙の習得 = 既知概念の英語化になる。ここに、母語の語彙獲得と英語の語彙獲得の大きな違いがある。 いちいち概念の理解から学ぶ必要がないから、語彙蓄積のスピードが速くなる。 

だから、少なくとも認識語彙に関しては、ネイティヴ・スピーカーの数分の1のスピードで英語の語彙を蓄積できる」 という有利な事情もあるので、人によっては、必要年数を大幅に縮小できる。

8 だれでも十分な語彙をつまり上級学習(英英)辞典の収録語彙をすべて覚えるべきであるなどとはハナから考えていないが、十分な語彙とは上級(英英)学習辞典レヴェルの語彙であることは事実である。 

そんなことをするのはバカげていると思ったり時間がなかったり何の価値もないと考えたり他にするべきことがいっぱいあったりする人のほうがむしろ圧倒的に多い。

「塔」 は、奇異に感じる人たちもたくさんいて当然だし、価値観に優劣は絶対にないし、他人に強く薦められるような気楽なプロジェクトでもない。

しかし、十分な語彙とは上級(英英)学習辞典レヴェルの語彙であるという事実を認めることは、英語学習をする上で、欠かせない前提条件だと思う。

そして、十分な語彙レヴェルに接近すればするほどおもしろくなることも確かである。

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語彙強化法(多読?カード?)続

意識と無意識(=自然)

「いわゆる多読」 による語彙強化とはおもしろい 「物語」 を読むことを通じて自然と語彙が強化されることをいうがそんなことはあり得ない。

興味のない物語はさっさとやめる、辞書は使わない、日本語を介在させずに英語のまま理解する」ことを通じて子どもレヴェルを超えた語彙が自然に蓄積されることなどあり得ない。

ワクワクするような物語を英語で読みながら無意識の内に英語の有意味な語彙強化ができると考えるのはおおいなる勘違いでしょう。

なぜか?

おもしろければおもしろいほど、夢中になればなるほど、各語彙に格別の注意は向かないからです。

何語で読んでいるのかさえ意識しなくなる。 

読書の醍醐味が味わえるのはこんなときではあるが、それで語彙強化は不可能です。

語彙強化が目的ならもはや夢中にはなれない。 さめた目で文章を追わないと、語彙が脳に刻まれることはないからだ。

「塔=カード」 建設は ―  「未知語彙 を ( 必要十分な語彙を掲載する ) 学習辞典から選別転記して暗記し復習を続ける」 という ― 語彙獲得に特化した優れて意識的な営為であるからこそ大きな成果があがるわけです。

非常に強い意識がなければ大量の語彙など身につきません。 

物語ではなく(学習)辞書なら、各語彙について明確な定義があり適切な例文もあります。 例文も十分におもしろいがしかし物語ではないから、語彙から注意がそれることはない。 当然ながら語彙強化を十分に意識した学習ができる。 英英の学習辞書を使えるようになれば語彙を英英で理解し覚える可能性・度合も高くなります。

併行して「いわゆる多読」 でも何でもすればよい。 それこそできるだけ楽しめるものを選んで読めばいい。 「塔」 との相乗効果でそんな読書もさらに充実したものになる。 

そして、意識しなくとも、新規に獲得した語彙の復習を ― 効果・効率面で「塔」 での復習にははるかに及ばないが ― かねることもできる。

しかし、真に語彙を増やすには、覚えようと強く意識しての作業が欠かせない。 まったく意識せずにあるいはちょっと意識する程度では、「やさしいものをたくさん」 レヴェルを永久に脱することがない。 

語彙無知の壁が無意識の内に崩壊することなど絶対にない

医師で医療ジャーナリストの 豊家 孝(ふけ たかし) 氏は、『文芸春秋 2007年9月号』 で 「名医の条件」 という記事を書いて ― ・・・私の知るある消化器外科の名医は、今でも手術前に解剖学の本を必ず読む。消化器のことなら知らないことなどないような人と思われ、世間からはいとも簡単に難手術をこなしているように見られる。だがご本人にとっては、手術はこなせばこなすほど技術も上がるものの、逆に手術の恐ろしさを知ることにもつながる。そこで常に初心に帰るべく解剖学の本を開く。私はこういう己を知る、謙虚な達人ともいうべき人を尊敬する・・・(省略 k.y.)― と述べておられます。

人の命を預かる名医の営為と語彙強化の営為を比較することの失礼は重々承知の上で思うのは、「意識しないで己を知ることはない」 し、「己を知らずして向上することもない」 だろうということです。

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コメントにお答えする(7/2007)

石とも さん、はじめまして。

> ・・・さっそくロングマンの暗記を始めました。短文を楽しめるので読み物としても面白く納得できるボキャビル方法だと思います。

私も例文を読んで考え込んだり思わずクスッと笑ったりそうだそうだと思ったり関連項目を他で検索したりと時間もないのに例文に惹かれてしまうことがあります。例文は英和辞典より英英辞典の方がずっとおもしろいと思います。

> 基本的なカードの利用の仕方はどこに書いてありますか?

私が 「塔」 その他で利用しているカードはB6判 ( 182×128mm ) で無地のカードです。ワードで記入して印刷して使っています。

以下はブログの創設まもないころに書いた記事です。ワープロソフトやプリンター機種の違いなどによって細かな設定は一定しませんがだいたいの参考にしていただければ幸いです。 カードの画像は 「アンチ・バベル・アルバム」 に載せてありますのでご覧下さい。

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別にどんな方法でも構わないのですが、私は、以下のように実行しています。

① 使用カード:市販の情報カード 製品名は「LIFE 情報カード J880 B6 128㎜×182ミリ 無地 100枚で¥451」

② 教材:英英辞典 

自分が知らない単語や表現はもちろん、記憶があやふやなものもすべて、Aの項目からチェックし、「ワード」でカードに記入し、プリントアウトします。その後、パンチで綴じ穴をあけ、リングに通し、100枚単位で整理し、普段は重ねて置いておきます。

これで、まったく自分独自の単語帳=アンチ・バベルの塔が徐々に高くなってゆくわけです。

③ ワード文書の設定

「ページの設定」は次のようにします。

用紙:182㎜×128ミリに設定
余白:上下右をすべて6ミリ、左は20ミリ、とじしろは0、とじしろの位置は左
文字方向:横書き
段数:2
文字数と行数:両方を最大に指定

1ページが2段組ですから、左ページにターゲットの単語や語句を書き、右ページの同じ位置にその各単語や語句の意味を英英辞典から書き写します。記憶しやすくするために日本語で意味を書き添える場合もあります。もちろん例文を加えるときもあり、その辺の工夫は都合しだいです。

④ 最大のポイントは、毎日復習を続けることです。新たにカードを作成する時間がないときは復習だけにします。

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勝手ながら、石とも さんが http://isl.seesaa.net/article/47924025.html に書いてくださった 「塔」 の感想を以下に転載させていただきます。 「塔主」 の言いたいことをずばり書いていただいてほんとうに感謝! 「塔」 が石とも さんの創作活動にチョコットでもお役にたてばうれしい限りです。

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2007年07月15日

やるぞ! ボキャビル

今、英語でいちばん興味があるのはボキャビルです。

発音(ヒアリング)、文法、日常会話、度胸はまず大丈夫になりました。

最近、小説をまじめに書いているのはいいのですが、それだけ終わると満足して1日を終わりがちです。
私は「来年の3月にアラン・コーエンさんのセミナーを通訳なしで、100パーセントわかるようになる!」という決断をしているので、ここで止まっている場合じゃないのです。
しかも、11月に、ホ・オポノポノのレンさんが来日してワークショップすることが決定したので、そのときまでになるべくボキャを増やしたい!

で、情報を調べたら

「アンチバベルの塔」というサイトが比較的簡単に見つかりまして。
(amazonで英語の辞書をかなり精密にレビューしている方がいて、その方が紹介していた。ネットで上質な情報って、必ず無料で見つかる。)

この、アンチ・バベルの塔が奨励する「中級程度の英英辞典を丸暗記する」というのが、私的にも、もっとも納得できるボキャビルの方法だったのです。

どうしてかというと、

ボキャビルの本を見ると、みんな「これさえ覚えていけば大丈夫」となってますが、何が大丈夫なのかっていうと、シーンが限定されるわけですよね。TOEICとか、ビジネスシーンとか。

でも、ふつう「英語がしゃべれるようになる」ってことは、「普通の常識ある大人として興味あることは全部しゃべれる」ですよね。

ということは、大人の常識ある社会人のボキャは全部欲しいんじゃありませんか?

そう思ったら、他の本でわざわざ回り道するより、とっととこれ全部覚えたほうが早い。これで無駄な単語はまずない。よっぽど覚悟が決まります。

英英ですから、他の洋書を読む手間もいりません。

最近、英語脳ができたせいか、(マステリーでいう「自転車に乗れる状態?」単語は、2~3度聞いたら忘れなくなった。

辞書読みやったら、相当ボキャ増えそうな気がする。わくわく。

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今回は返事が遅れてしまって失礼しました。また何か不明なことなどがありましたらお尋ねください。

よろしくお願いします。

Thank you.

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コメントにお答えする(6/2007)

jojo さん、はじめまして。

「塔」 に注目していただきほんとうにありがとうございます。

さっそく、いただいたコメントにお答えします。

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> まずは英和辞典を読んでみようと・・・

これは、辞書をできるだけ有効に活用するための第1歩になると考えています。 また、読むだけでも啓発されること大であることは jojo さんも既に実感されていることでしょう。

> ・・・3つの辞書ですが、公表されている総語彙数は・・・それほど大きな差はないように思います。

NVAの と RHWIED は ― 語彙数や語彙選択に多少の違いはあるにせよ ― ほぼ同じ語彙レヴェルでしょう。 

ただし、この2つと LDOAC とは明らかに語彙レヴェルが違います。体験上、5000語を超える語彙数の差は英語の理解にかなりの差をもたらすからです。

> 明らかにNVAのほうがRHWIEDよりも多くの単語を掲載しているように思います。逆にRHWIEDに掲載されていてNVAに掲載されていない単語というのはそれほどないように思いました。

これもおっしゃるとおりです。しかし、その程度の単語数の多寡(たか)は英語の理解に有意味な差をもたらすほどのものではないと実感しています。 さらに、語彙の中に単語だけではなく連語・イディオム・スラングその他のチャンク表現も含めて考えるべきでいずれも同様に重要だと了解しています。みなさんが、ややもすると単語だけに注目しがちなのが気になります。

さて、これから本題です。

上記のことを ― つまりNVAとRHWIEDの語彙レヴェルがほぼ同じであり単語数に限ればNVAのほうがRHWIED にやや勝っているということを ― 念頭においてなお RHWIED の有効性を NVA より幾分高く評価した主な理由は2つあります:

1 NVA が英和辞典でありRHWIED が英英辞典であるために、NVA は日本語が主たる媒体であるのに対してRHWIED はすべて英語で記述されているので ― RHWIED を綿密に読み未知語彙は例文も含めて転記することを通じて ― 「英語を英語で理解する訓練」が否応なく行われることになり、したがって、辞書ではない普通の読み物を英語で読む際の優れた準備過程になる。

2 例文がNVA がよりRHWIED のほうが自然であるため、 RHWIED の例文自体が普通の読み物を英語ですらすら読む際の優れた触媒になる(このことはどの学習英英辞典についてもあてはまる)。

たとえば、NVA とRHWIED で master(名詞・形容詞・動詞の用法あり)の記述を便宜上名詞・形容詞の用法に限定して比較してみましょう。

○ NVA の場合(1部省略及び記述法の改変)
(男性の)主人( 女 mistress;反 servant 召使い)
The master of the house その家の詩人
Like master, like man.(ことわざ)主人が主人なら召使いも召使い
(動物などの)飼い主
the dog and his master 犬とその飼い主
[主に合成語で](船・駅などの)長
the stationmaster 駅長
大家(たいか)、名人;[形容詞的に] 名人の、見事な
a great master storyteller 物語の名人
a master touch 名人の一筆
修士(号)→ bachelor, doctor
(レコード・テープなどの)原盤;親盤
[形容詞的に](コピーなどの)もとになる
a master tape マスターテープ
《英》(ふつう私立学校の男性の)先生

○ RHWIED の場合
[count] 1. a person with the ability or power to control: She wanted to be the master of her fate. 2. an owner of a slave or animal: The dog followed its master everywhere. 3. a person very skilled or famous in a discipline, as an art or science: one of the great masters of modern art. 4. Chiefly Brit. a male teacher. 5. an original document, tape, disk, etc., from which copies are made. ― adj. [before a noun] 6. chief; principal: a master list; The house has a large master bedroom. 7. controlling others of its type: a master switch. 8. being a master from which copies can be made: a master tape. 9. very skilled a master designer

かくして、同じ master の記述であっても、定義文及び例文双方においてかなり質感の違いがあります。 この質感の違いが英語の理解度に反映されることは否めません。RHWIED の方が有利に作用すると思います。

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しかし、だからといって、英和辞典が英英辞典より劣っているというつもりはまったくありません。

英和辞典と英英辞典はそれぞれ独自の長所を備えているからです。

質感の違いは「いわゆる多読」などでも補うことが可能です。また、英英辞典は、たとえそれが学習用であっても、英和辞典ほど容易に使いこなせない向きもあるはずです。そんな場合、英和辞典は他に代えがたい武器になります。したがって、英和・英英のどちらが適切であるのか、あるいは併用すべきなのか、あるいは一方を補助に利用すべきなのか、あるいはその他にも方法があるのか、あくまでも各自の事情に応じて決めるべきことでしょう。

そして、『ジーニアス英和辞典 G4』 などは、ぜひ読みたいすばらしい英和辞典です。 日本人の盲点を細かに説明・記述している点で、学習英英辞典を凌ぐこと大です。

Thank you.

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