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3つの語彙集(3)

3 「アンチ・バベルの塔」

「塔」には 1 や 2 の語彙集と違って次のような特色がある。

(1) 未知語彙を学習辞書から選択する

(2) 学習辞書を ― 引くための辞書ではなく覚えるための辞書 ― として捉える。なぜなら、学習辞書とりわけ「塔」用の標準辞書である「中級学習辞書」は ― 日本語でいえば中学生用国語辞典と同じで ― 知らないと通常の生活に支障をきたすような語彙ばかりを収集した語彙集だからである。ただし、「こんな語彙は不要だ」と思えば自己責任でどんどん削るべし。

(3) 復習を永久化している。なぜなら、英語は、なかんずく「塔」の語彙は ― 母語の日本語と違って触れる機会が非常に少ないため ― 放置しておくと高い確率で忘れてしまうからである。

(4) 「塔」の語彙は、単語だけではなく熟語その他のチャンク表現もすべて含むボキャビル=単語増強と思っている人がまだまだ多い。「語源学習」 や 「単語だけの(多義語でもひとつの語義の既 / 未知だけをテストする)語彙力チェック」 に過度に関心を寄せる向きが多いことも 「単語だけのボキャビル観」 を反映している。ネイティヴ・スピーカーはチャンク表現にはよく通じているので単語だけに偏向した語彙チェックで間に合うが我々は違う。

(5) 「カード」を用いる。元の学習辞書とカードの違いは、カードは未知語彙だけを記載していることである。そのことによって「辞書引きや辞書読み」と「未知語彙の暗記及びを復習」を明確に分けることが可能になり語彙強化の効率が上がる。なぜ、カードを使うのかに関してはこのブログの「なぜ手間・暇のかかるカードを使用するのか?」と「同・続」の記事を読まれたし。それでも納得できない方は、自分でいろいろな方法を実践して自分にあった方法を見つけるのが最善。それで「塔」以上の成果が実証されたならぜひ教えていただきたい! ただのアイデアなら食傷している。

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3つの語彙集(2)

2 「自作の語彙集」

1をマスターしてあるいは1を多少とも経験してまたは1と併行して、1とは別に専門書や雑誌・ペーパーバックなどから自分の未知語彙を選択して語彙集を作成し覚える人もいる。この作業も一定期間徹底してやればかなりの成果がでる。しかし、この方法だけに偏すると専門や好みのジャンル以外の語彙は ―本人は気づかないから現実の問題にはならないけれど ― 明らかに不十分なまま生涯を過ごすことになる。

(A) 専門書の場合
文体が概して単純なために ― 分野によって異なるが ― およそ数百~1000語ぐらいの専門用語を覚えたら、スラスラ読めるようになる。これで大いに満足な人も多い。そんな人は、他にほとんど何も読まない場合は、語彙の不足を感じることはほとんどない。もっとも、哲学論考や文芸批評などのなかには、内容・文体・語彙のすべてが、またはそのうちの1つか2つが、難渋なテクストもある。たとえば、Our analysis of the worldhood of the world has constantly been bringing the whole phenomenon of Being-in-the-world into view, although its constitutive items have not all stood out with the same phenomenal distinctness as the phenomenon of the world itself. We have Interpreted the world ontologically by going through what is ready-to-hand within-the-world; and this Interpretation has been put first, because Dasein, in its everydayness ( with regard to which Dasein remains a constant theme for study ), not only is in a world but comports itself towards that world with one predominant kind of Being.(マルティン・ハイデッガー著 『存在と時間』 の英訳 『BEING AND TIME ( Translated by John Macquarrie & Edward Robinson)』 の第4章の冒頭より引用) というようなテクストである。

(B)雑誌・ペーパーバッなどの場合
未知語彙をピックアップして辞書で調べ根気よく覚えていけば、自分の好みのジャンルや作家に限って、辞書なしでほぼ読めるようになる。好みの読み物以外に興味がない人は、それであまり不便もないから満足している。「辞書を引きながら読めば語彙は充分に強化できる」と主張・錯覚する人たちはこういうタイプの ― 自分の読める作家やジャンルが狭く限られていることに気づいていないことの多い ― 人たちである。なぜそんな錯覚をしてしまうのか? それは ― 高等教育を終えるまでの英語に接する時間の比率が私たち日本人とネイティヴ・スピーカーでは1:100であること、そして、高等教育を終えて10万語内外の語彙を備えたネイティヴ・スピーカーが英語漬けで年間に増やせる語彙がやっと1000語前後に過ぎないこと、非常に限られた質・量の語彙しか持たない非ネイティヴ・スピーカーの日本人が非常に限られた範囲の本を辞書を引きながら多読と称して(実は極めて少読)読んだところで増える語彙はしれていること ― を認識していないからである。、ましてや多読と称して辞書も引かずに(だいたいわかったつもり??!になって)読んでいても語彙は実はほとんど増えない。

注:以上は私の経験に基づく私見に過ぎない。多読による語彙強化を信じている人はそんな私見を無視してひたすら読むべし!それで不満を感じなかったら何の問題もない。自作の語彙集以外に多数ある市販の対訳本を利用してもかまわない。他方、どんどん読まなければ ― 英英辞書を読むこともその一環であるが ― 総合的な英語力が養われないことについてはだれにも異論はない。

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3つの語彙集(1)

私は 「語彙集」 を次の3つに分類している。

1 「市販の単・熟語帳」
2 「自作の語彙集」
3 「アンチ・バベルの塔」

1 「市販の単・熟語帳」

語彙数が2000語~15000語ぐらいまでの既製の、主として大学受験・資格試験の語彙強化に利用される語彙集。

近年は語彙リストとCDあるいはオンラインの音声がセットになったものが多い。

これらの語彙集が有効なことはその需要の旺盛さから見ても明らかだし、各出版社が、激しい市場競争のなかで売上を伸ばすためにいろいろな工夫を加えて、魅力ある商品群を提供している。

そんな語彙集の最高水準のものまでマスターすれば普通の日本人としてはかなりの語彙レヴェルに達することができる。 大学受験や資格試験の語彙には問題なく対処できる。SSS多読法(=やさしい読み物をまったく辞書を引かずに読み進む方法)の実践なども可能になる。

欠点は、基本語彙の無視と多義語の多義解説の欠落英・日の単純極まりない対比語彙量の決定的な不足である。

他方、たとえばアルクの『究極の英単語1~4』の4冊をすべて覚えたら自信が膨らむ。暗中模索していた英語の読書に曙光(=前途に見え始めたかすかな希望)がさしてくる。

それでほぼ満足な人たちも多い

だから、まず 1 から始めるのが妥当だと思う 。ほとんどの人が実行していることだし仲間も情報も多い。時間の負担もさほど大きくない。日本人としては上級の語彙力も獲得することができる。

文法・構文・音声(音読しない読書でも音声の強弱やリズム感は不可欠)に問題がなければ 1 で語彙強化を終わりにしても ― 辞書を片手に各人の日本語での教養が許す範囲で ― 何でも読めるようになる。

ただし、そんな読書は5万語前後の既知語彙を前提にした日本語の読書(=辞書に頼る必要のない真の意味の読書とはまったく別のものである。

そして、既に順調に「塔」を建設中の人なら 1 を気にすることなどもちろんない。そのまま邁進すべし!

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コメントにお答えする(1/2008)

シマリス和尚さんへ

”桁外れの”間違いを訂正していただきありがとうございました。

20008年には我ながら笑いました! 今から1万8000年後、どんな世界になっているのでしょうか。 逆に今から1万8000年前、人類はマンモスなどと共存していたころですね。

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> 「1時間に4万語(100ページ)読まないと……」というのは桁を一つ違えていませんか

ご指摘くださったのは 「英語学習法(5)https://app.cocolog-nifty.com/t/app/weblog/post?__mode=edit_entry&id=3640523&blog_id=48616」 の記事で、間違えたのは 

1時間に4万語100ページ)読まないと必要な語彙数に達しません

という部分ですね。 

1時間に4万語100ページ) → 1時間に4000語10ページ) と訂正しなければならないわけです。

そうなると:

こういうアイデアは quixotic [kwiksatik] =ドン・キホーテ的で、あまりにも現実離れしています 

という部分も削除する必要があります。 

1時間で10ページのスピードなら非ネイティヴ・スピーカーとしてはまずまずのペースだからです。

他方、それで未知語彙が記憶に残るかと言えばまず残りません。 そのスピードで難なく読めるとしたら、頭に残るのは読んで得た情報であって理解できなかった語彙ではないでしょう。

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ていねいに読んでいただき恐縮です。

今後もよろしくお願いします。

Thank you.

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辞書暗記なんてとんでもない派」の人たちへ

辞書暗記なんてとんでもない!」 という拒絶反応が多い。

なぜか?

英語を学習するほとんどの人たちは 「辞書暗記」 なんてとんでもないことだと頭から決め付けているからです。

1 そんなもの、退屈で無味乾燥で・・・

しかし、それはたいていの場合、「食わず嫌い」 に過ぎません。 ちゃんと口にしたこともないのに 「嫌いだ!」 と言っているに過ぎないのです。

2 それから、いつもしつこく述べていることですが、「学習辞書」 と 「成人ネイティヴ・スピーカー用の辞書(日本語であればたとえば 『広辞苑』)」を混同している人ばかりです。

「塔」 に用いる標準的な辞書である 「中級学習(英英 or 英和)辞典」 は 日本語で言えば 「中・高生用国語辞典(成人日本人であれば未知語はほぼ無い)」 に相当するレヴェル、つまり、知っていなければ新聞・雑誌・本を満足に(=辞書なしに)読めないレヴェルの語彙集です。 

「塔」 は 『広辞苑』 の語彙を全部覚えるなどという普通の人には明らかに不可能なことを目指しているのではありません。 「知っていて当たり前の語彙を全部覚える」 ことが目標で、その 「知っていて当たり前の語彙」 を最も的確に収集・記述したものが 「学習辞書」 なのです。 「塔」=「学習辞書」 の暗記です。

1 の「食わず嫌い」 対策

「退屈で無味乾燥・・・」 という台詞は辞書をちゃんと読んだことのない人たちが吐く言葉です。 「物語を読むのはおもしろいが辞書なんて・・・」 と感じているならそれは違います。 物語がおもしろいと思う人なら辞書を読んでもおもしろいですよ

いきなり覚える必要はありません。

まず、辞書読みのおもしろさを味わってみてください。

目の前に 「学習辞書」 を置いて読み始めてください。 幼児用の辞書でもかまいません。

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私は今、幼児用の辞書 『Merriam-Webster's Primary Dictionary』 で 「litter」 の項目を読んでいます。

(引用開始)

litter noun and verb

Trash or garbage lying on the ground is litter.

  The street was full of litter after the storm
  A sign in the park said, "Please don't litter !"

Litter has other meanings too. Long ago, a person could travel by being carried in a litter, which was a kind of couch with a roof.

Straw or other material spread out as bedding for animals is litter too. All the babies born to an animal at once are also called a litter.

  When litter came into English over 700 years ago from French, it means bed. Litter no longer means bed, but all its meanings today come from that bed meaning.

    A litter used to carry a person is like a bed. An animal's litter is its bed. A litter of baby animals is born on the animals bed. And scattered trash can make you think of a messy animal's bed, so it's called litter too.

Kitty litter isn't a bed; it's like a toilet for a cat !

(引用終止)

そして、この記述の右横に、3匹と2匹のグループに分かれてそれぞれ小さい餌皿から頭をつき合わせて餌を食べる 「母犬が1度に産んだ子犬たち=a litter of five puppies」 の何ともかわいらしいカラー・イラストと、「My dog Mop had a litter of five puppies,」 という説明文があります。

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次に、『アンカーコズミカ英和辞典』 の kiss の項を読んでみます。 すると、「和英のツボ ほおにキスする」 という囲み記事があります。

(引用開始)

(1) 「キャロルにキスした」はもちろん、I kissed Carol. である。 しかし、「キャロルのほおにキスした」には、日本人がすぐ思い浮かべる I kissed Carol's cheek. のほかに、I kissed Carol on the cheek. がある。 後者はキスの相手がキャロルであることにポイントがあり、彼女に対してキスが意図的で行為に感情がこもっており通例愛情表現であることを表す。 これに対して前者は意図性や感情密度が薄く、偶然接触した、あるいはあいさつ代わりの儀礼的なキスをした、の意味となり、ほっぺたへの軽いチューや A breeze kissed Carol's cheeks. (そよ風がキャロルのほおをなでた)のような比ゆ的な文でぴったりとなる。 また、I kissed Carol on her cheek. という文は、体のほかの部分(たとえば唇)でなく彼女のほおに、を表す言い方である。 
(2) 同様に「私はトムの頭を殴った」は、 I hit Tom's head. では何かの拍子に当たった、にもなってしまうので、「怒って」とか「こらしめに」というような意図性を出すには I hit Tom on the head. という。

(引用終止)

さらに、『Longman Dictionary of American English』 の kiss の項を読んでみましょう。

(引用開始)

kiss 1 /kɪs/ verb

1 [intransitive, transitive]  to touch someone with your lips as a greeting, or to show love:

They stood on the beach and kissed.
She kissed me on the cheek.
He leaned forward and kissed her goodnight.

2  kiss something goodbye spoken used in order to say that someone will lose his/her chance to get or do something:

If you don't start working harder, you can kiss medical school goodbye.

(引用終止)

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こんな記事が 「退屈で無味乾燥で・・・」 ですか? 私にはすこぶるおもしろい!

読むだけでもよろしい。 だんだん気がむいてくれば 「塔」 に取り掛かったらいい。 もちろん、読むだけでも大いに価値ありです。

2 の 「学習」辞書はどんな辞書か の認識不足対策

ニューヴィクトリーアンカー英和辞典』 を開いてみる。 そして、たとえば make の項をじっくり読んでみる。有益でけっこうおもしろいと思うでしょう。 

ちゃんと読んでみたら、できたらもう少し努力して未知語を転記していってもあるいは未知語にマークぐらいしていっても、そんなに退屈ではない、いや、案外おもしろそうだと実感する。 

そして、どこからみても 『広辞苑』 レヴェルの辞書ではないこと、まったく違うタイプの辞書であること、が認識できるはずです。 「辞書」 というより、みなさんのいう 「単語帳」 あるいは私のいう「語彙集」 の高級ヴァージョンといったほうがふさわしい出版物だと思うようになるはずです。

活字も大きいし読みやすいし 『Longman Dictionary of American English』 などの学習例英辞典の併用もうまくいきそうだし、「とんでもない!」 なんてもう考えないでしょう。

多読?

これは英語学習の面からは語彙の復習と語法理解の深化のため、文学作品を読む場合は語彙の創作的用法に触れるため、そして一般的には娯楽や学問あるいは情報収集のためであって、1万語内外 ( 通常は、量の面では5000語ぐらいが限界、質の面では基本語・多義語の理解及び語法認識で著しい限界 → しかし、本人はほとんど気づかないし分かったつもりになっているからそんな限界には無頓着) を越える語彙強化の手段にはなり得ない。 

また、普通の日本人のいう多読はネイティヴ・スピーカーのいう多読に比べて質・量が恐ろしく劣る。 ネイティヴ・スピーカーは毎日10時間前後 ― 夢も ― 英語で過ごしている。 語彙リストで詰め込む学生・社会人も多いし、語彙の多寡が収入・出世に響く現実もある。 5~10万語の既知語彙を既に備えた人たちが英語漬けの生活をして年に1000語程度の新たな語彙を獲得していく。 5~10万語の既知語彙を前提にして初めて年に1000語の新たな語彙獲得が可能になるのです。 私たちとはまるで比較にならない。

多読で語彙強化できるのではないかと思う人はたとえば100時間の学習辞書暗記と同じ100時間の辞書を引かない読書を実行してその語彙強化の質・量を比較してみるべし。 違いがいやでも分かりますよ。 議論するよりまず実行すべし。 本音を言うと 「議論している暇があるなら単語をひとつ覚えた方が早い!」 です。

Happy learning !

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2008年新年あけましておめでとうございます。

みなさん、あけましておめでとうございます。

本年もどうぞよろしくお願いします。

2004年に書き始めた 「塔」 のブログも今年で4年目にはいります。 

「学習辞書暗記」 という常識的にはとてもじゃないが受けそうにないプロジェクトに予想外の反響があり、総アクセス数も50万に達しました。

いつも読んでくださるみなさんにはほんとうに感謝しています。 

昨年は 「塔」 に着手される方がさらに増えました。 また、 2年以上 「工程2」 を続けておられる方、「工程2~3」 で巨きな効果を実感しておられる方、 最近新たに始められた方、真剣に 「工程1」 を検討されている方など 「塔」 建設のプロセスがあちこちで進行しています。 「塔」 をヒントにして独自の手法で 「学習辞書」 に依拠した語彙強化を開始された方もおられます。

「学習辞書」 をマスターすることが語彙強化の限界を打破し得るブレイク・スルー(のひとつ)であること、文字通り 「究極の語彙強化法」 (のひとつ)であることを認知する動きが少しずつですが確実に広まっているわけです。

他方、標準的な「塔」用辞書である 「中級学習(英英)辞典=普通のネイティヴ・スピーカーならだれでも知っている語彙を収集・記述したもの=日本語でいえば中高生用国語辞典」 を 「成人用の辞書=日本語でいえばたとえば 『広辞苑』 と同一視して 「辞書暗記などとんでもない!」 といきなり拒絶反応を示す人がまだ圧倒的に多い。 残念な誤解です!

「辞書をひく」 という場合、成人のあなたは 「中高生用の辞書」 を思い浮かべますか? そんなことはないでしょう。 

成人にとって、 中高生レヴェルの語彙を記載した「中級学習(英英)辞書」 は ― 最終的には ― 引くものではなく覚えるものです。 

書店へ行ったときに中学生用の国語辞典であるたとえば 『三省堂 例解新国語辞典(収録語彙数5万7千)』 をざっと見て知らない語彙があるかどうかチェックしてみたらよくわかりますよ。 ほぼないでしょう。 この5万7千の語彙の内仮に2万語しか知らないとする。 それで満足に日本語でものが読めると思いますか? 読めるわけがない。 そして、あなたは、まさかこの中学生用の「学習辞書」と 『広辞苑』 を同一視することはないでしょう。 

今年も、そんな 「学習辞書」 と 「成人用辞書」 を同一視する誤解を解いて 「塔」建設 = 「学習辞書」 を覚えることが最高質で必要充分な量の語彙を最高速で獲得する方法=であることを示すために、ブログを書き続けるつもりです。

私自身は 「工程4」 を巡航速度で続けていますが、もはコンスタントで意識的・集中的な語彙強化は卒業し、英語でも ― 語彙の壁に阻まれることのない ― 自由な読書を楽しんでいます。 まさに、読書を楽しむために語彙強化に励んだ冥利です。 「塔」建設は、必ず、「英語も自由に読める愉悦」 をもたらしてくれます。 

話しは変わりますが、 私は新刊の辞書はできるだけ買うようにしています。 昨年最後に買ったのが山岸勝榮先生が編集主幹の 『アンカーコズミカ英和辞典』 です。 

その巻末に apple は 「りんご」 か というタイトルの、 英語日本語専門家・Dave Telke氏が書いた、20ページにわたる記事があります。

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そこに次のような例文があって単・複数や可・不可算名詞に関しておもしろい示唆を得ました。 

(引用開始) Grandpa raises chickens so we often have chicken for dinner. おじいちゃんが鶏を飼っているので、夕食に鶏肉をよく食べる。

Would you like an apple [ some apples] ? りんご(丸ごと)はいかがですか。;

Would you like some apple ( slices ) ? りんご(切ったもの)はいかがですか

I bought a newspaper. 新聞を(1紙)買った

i used newspaper for packing.  (荷造りの)詰め物に新聞紙を使った。(引用終止)

こんな記事は学習用・成人用を問わず「英英辞典」にはありません。 「英和辞典」のみがなし得る妙技です。 そんな啓蒙的な知識を本文中でも提供してくれる 『アンカーコズミカ英和辞典』 は新たな魅力を備えた ― 私は今年ぜひ読んでみたい ― 英和辞典のひとつです。

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元旦に、もうひとつ、昨年末によんだ茂木健一郎著 『脳を活かす勉強法』 より数箇所を引用しておきます。

(引用開始) 勉強とは、自分という存在を輝かせるものであり、人生における次のステージに登るためのものなのです。 そして現代は、その勉強を大学に行かなくても実現できる時代なのです。 これに気がついた時に初めて、人々の勉強熱に火がつくのだと僕は思います。

勉強そのものが喜びにならないと、モチベーションを保つことができず、なかなか持続しません。 自分の内面とよく対話して、どうしたら自分の脳が喜ぶのかということを、経験的に見つけていくことが必要です。

僕は、これからの時代を乗り切るキーワードは 「猛勉強」 だと思っています。 (引用終止)

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脳を喜ばせる刺激の最たるもののひとつが夢中になってする読書・勉強です。 英語は、日本語と共に、その勉強の強力な道具です。 その道具を自在に使いこなすためには少なくとも 「中級学習(英英)辞典」 レヴェルの語彙は欠かせません。 

ことしも精一杯脳を喜ばせましょう!

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