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英語の語彙:雑談(51)

満足感の度合

マーク・ピーターセン著 『 マーク・ピーターセンの英語のツボ(集英社インターナショナル)』 の35ページに次の記述がある:

(引用開始) 「満足している状態」を表すには、" be happy with ~"がよく使われる。もちろん、"be satisfied with ~"と言っても同じような意味を表現できるが、satisfied よりも happy のほうが「満足感」が幾分か強く感じられる。また、" be pleased with ~"と言えば、「満足感」がさらに高い感じになる。なお、" be content with ~"もあるが、これは " be satisfied with ~"と同じように「一応不満ではない」といったニュアンスになる。(引用終止)

また、『Collins Cobuild English Usage』 には pleased - disappointed という項目があり、最も満足な状態から最も不満足な状態に至る各段階を表す語彙を次の順で記述してある:

thrilled, overjoyed  → delighted → glad, pleased → satisfied → resigned, philosophical → disappointed → upset → shattered, devastated

そして、『 Collins Cobuild Advanced Learner's English Dictionary 』 には ― 上記の意味の philosophical に関連して ― 次の語義説明と例文がある:

Someone who is philosophical does not get upset when disappointing or disturbing things happen. Lewis has grown philosophical about life.

ちなみに、私が 「上級学習英英辞典」 で 「塔」 を完成させた時の満足度は、もちろん、thrilled と言うべきものだったし、今もそれは変わらない。 


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コメントにお答えする(5/2008)

keisuke さんへ。

はじめてのお便りをうれしく拝見しました。 

いつも塔に関心を寄せていただきありがとうございます。

あまり関係のない話しで恐縮ですが Kansas  ということばを見ていきなり思い出したのがあの高名な作家 Truman Capote の名作 In Cold Blood の冒頭 ― The village of Holcomb stands on the high wheat plains of western Kansas, a lonesome area that other Kansans call "out there." Some seventy miles east of the Colorado border, the countryside, with its hard blue skies and desert-clear air, has an atmosphere that is rather more Far Western than Middle West. ― でした。

さて、語彙のお話。

> 現在はSVL12000の単語をLDOCEをメインに、時にはOALDも引いてみながら建設しています。建設材料として5x8"のindex cardを選択、100枚を1階とし現在は2階を建設中です。

これは成功する、かなりの効果が期待できる、大学生活にも大いに活かせる、と思います。 学習辞書にアタックするための優れた準備作業にもなります。

また、カード方式は ― 学習辞書暗記に限らず ― 数千語以上に及ぶ語彙の暗記・定着にもっと利用されるべきだと考えています。 もちろん、既成の語彙カードではなく、各自が独自に作成するカードです。 

> 暗記は竣工後、本格的に開始しようと考えています(現在はカードをパラパラ読み進める程度です)。

正解です。 不断にカードを利用するうちにどんどんあるいは徐々にいずれにしても着実にカードの利用法が進化します。 それにつれて思考・記憶力も伸び、各語彙の理解・定着が進む結果、努力の果実を存分に味わうことができるはずです。 少なくとも私はそれを体験しています。

カードを作成する時間が無駄だという意見が耐えませんが、短兵急な成果の追求は薄っぺらな成果しかもたらしません。 

> 留学前からこの方法で勉強できていたら、今どれほど楽に本業に邁進できていただろう、と思います。あるいはあの頃、せめて丹念に辞書を読んでいたら。もし中学あるいは高校時代の自分に24時間体制で家庭教師が出来るなら、徹底的にこの方法を叩き込んでアメリカに送り込みたい、そう考えたりもします。

これを読ませていただいて、「英語学習法(22)」 に書いた次の記事を再録したくなりました。

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安井京子著 『女は英語でよみがえる 2 勉強編 (はまの出版)』 の209ページより引用します。

(引用開始)

 辞書のおもしろい使い方を一つ紹介しましょう。私が塾で教えていた高校生のA君。大変優秀な子でその勉強ぶりにはいつも驚かされたものですが、彼が使っていた辞書は何と小学校の卒業記念にもらった薄い中学生用の辞書でした。
 「高校生になってこんな辞書を使っていたらだめでしょう」と私が言うと、「いや、先生、これは単語を覚えるのに使っているんです」と言うのです。
 彼は、教科書や参考書で知らない単語が出てくると、この辞書で引いてマーカーで印をつけるのです。印をつけるだけなら誰でもやりますが、彼がすごいのはその辞書をいつも持ち歩き、印をつけた単語を暇を見ては熱心に覚えていたということです。
 辞書ならば用例説明や例文も適切なものが書いてあって、中学生用の辞書でも収録語彙は1万語近くにはなりますから、下手な単語集よりはずっといいはずです。しかも実際に読んだ中から拾った単語を覚えていくのです。この方法で単語を定着させたA君は、2年生の終わりには他の生徒が四苦八苦しているサイドリーダーでも、知らない単語はほとんどないという力をつけていました。

(引用終止)

私は、このA君に「アンチ・バベルの塔」を訪ねてほしいなあと思っています。

A君が辞書を「ちゃちな市販の単語集」代わりに利用したことは、とても賢明な策でした。

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私は、中学・高校の英語カリキュラムに学習辞書の暗記を組み入れたらどうかと考えています。 とんでもない発想だと無視されるでしょうが、英知を結集すれば、中高生に適した暗記用学習辞書の編纂も可能でしょう。 既成のものなら 『ジュニア・アンカー英和辞典』 などは有力な候補だと思います。

> 現実に話を戻しますと、まず当面の目標は、卒業までに残された1年半という時間枠で1)SVL12000の完全習得2)SiL6000・SAT・GREレベルで塔を作成、の2点です。

ぜひ、達成してください。 実現可能なものから実行するのが王道です。 

> ・・・これらを総合すれば(重複語彙数は不明ですが)派生語も含め2万語レベルには到達するでしょうし、そうなれば5万語クラスの学習英英辞書・英和辞書の暗記も完全に視野に入れることができるのではないかと考えています。

2万語に達したら英語の視野はもっと明るく広くなるでしょう。 最後は ― 広い意味で ― 語彙ですよ。


> 塔の建設に大きな進展があった時には、またコメントさせて頂きたいと思います。

心待ちにしています! しかし、本業もだいじですし、どうぞあせらずに、体に気をつけて、融通無碍(ゆうずうむげ)に、残りのキャンパスライフを満喫してください。

有益な語彙関連サイトの紹介もありがとうございました。

それでは、また。

Thank you.

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英語の語彙:雑談(50)

fruit という語彙

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学習英英辞典 たとえば 『Collins Cobuild Advanced Learner's English Dictionay』 の記述は次のようになっている。

Fruit or a fruit is something which grows on a tree or bush and which contains seeds or a stone covered by a substance that you can eat.

Fresh fruit and vegetables provide fibre and vitamins.
...bananas and other tropical fruits...
Try to eat at least one piece of fruit a day.

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周知のように:

Fruit or a fruit is something」 の a fruit は 「果物ひとつ」 という意味ではなく Fruit と同じく 「果物」 という意味である。 

fruits と複数になる場合は果物が種類が複数であることを示す。

そして one piece of fruit は 「果物ひとつ」 という意味になる。

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ニューアンカー英作文辞典』 の くだもの の項 には次のような例文が含まれている:

リンゴが3個、なしが2個あれば、果物が2種5個ある If you have three apples and two pears, you have two fruits [ two kinds of fruit ] and five pieces of fruit.

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また、『ジーニアス英和辞典 第4版』 の fruit の項を見ると、次のような例文や説明が含まれている。

The carrot is a vegetable, not a fruit. ニンジンは野菜であり、果物ではない

two pieces of fruit は 「(同種類または異種類の)2個の果物」

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ちなみに、私はバナナとリンゴは年中、今(3月)は伊予柑(イヨカン)も、毎日食べています。

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「塔」完成に要する時間(2)

前回に次のように書きました:

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(未知語彙が5000語の場合)
工程2 に必要な時間数は1000時間
工程3 に必要な時間数は1000時間(工程2の数倍のスピードで暗記可能だが復習に時間がかかる)
合計 2000時間

(未知語彙が1万語の場合)
工程2 に必要な時間数は2000時間
工程3 に必要な時間数は2000時間(工程2の数倍のスピードで暗記可能だが復習に時間がかかる)
合計 4000時間

(ただし、各人のやり方・体力・能力その他いろいろな面で個人差が極めて大きいので、非常に大雑把な計算であることを了解されたし)

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どんな作業を想定しての必要時間なのかもう少していねいに説明しておきます。

ターゲット辞書は (A) 『Longman Dictionary of American English 1000ページ』  だとしましょう。

その際に 工程2 で行う作業は:

No.1 まず A の各ページをもれなく読むことです。 1文字1フレーズでも音声も含めて不明な箇所があってはいけません。 したがって、(A)の辞書の語義説明や例文を読んで充分理解できる程度の語彙力と音声・文法・構文の知識が前提です(音声も必須!音を伴わない語彙は半死状態)。 時には英和辞典の併用も必要でしょう。

No.2 次に、No.1 の作業と併行して未知語彙を確定してゆきます。 うろ覚えであったり最近覚えたばかりで定着していなかったり多義語の1部の意味が未知であったりとにかく明確に暗記していない語彙はすべて未知語彙として処理します。 もちろん、未知語彙を含む例文もできるだけ転記します。

No.1~2 の辞書を読んで未知語彙を確定する作業に各ページ10~15分は必要でしょう。 10分だとして1000ページで約170時間必要です。

No.3 最後に、未知語彙をカードに転記します。 発見するごとに転記してもよいしページ毎に一括して転記してもいいでしょう。 その際に英語の語義説明だけでは不安な場合や適切な和訳が欲しいと感じた場合は英和辞典を引いたり自分で考えたりしながら追加記入しておきます。 図が欲しいときはカードの裏側にGoogleから転写することもあります。 

そして、転記しながら暗記します。 必ず忘れますが、それでもとにかく転記して暗記します。 本格的な暗記は「工程3」 の作業ですから今はとりあえずの暗記です。 ただ転記するだけでは脳に対するインパクトが弱すぎるからです。

この転記して暗記する作業 (英和辞典を引いたりGoogleやその他の参考文献・図などを参照したり未知語彙について思考したりする時間を含む) に各未知語彙について平均10分前後必要でしょう。 未知語彙が5000語の場合約800時間必要になります。

No.1~3 の辞書を読んで未知語彙を転記してとりあえず暗記する作業に、未知語彙が5000語の場合、合計で約1000時間が必要です。

工程3 に必要な時間数についての補足説明は後日行います。

念のため: 『中級学習辞書』 レヴェルの語彙をすべて暗記できる態勢にある人は ― 日本人としては ― 語彙に関してもかなり学習の進んだ人です。 そんな人の未知語彙のほとんどは ― 今までのやり方では暗記できなかったあるいは盲点になっていた ― 「ひと筋縄ではいかない語彙」 だと思います。 いかに当たり前に必要な語彙ばかりとはいえ、国内の資格試験レヴェルの語彙に比較したら難物でしょう。 今までに暗記している語彙と同じ容易さで暗記できれば幸いですがそうもいかないことが多いはずです。 ましてや、中学や高校での語彙暗記とはいろいろな面で比較にならない作業です。 100ページほど実行してみたら若干の感触はつかめると思います。 

そして、「人のやり方・体力・能力その他いろいろな面で個人差が極めて大きい」 と書いておきましたように、必要時間数はいかようにでも大きくなったり小さくなったりします。 しかし、そのことが語彙強化の質に与える影響の非常な大きさも認識しておくべきでしょう。

どれだけの語彙をどれほどの質を確保して覚えていくのかは各自の判断に依るしかありません。 

その各自の判断は、各自の日本語の質・量及び言語に対する感度によって ― おそらく本人は無意識の内に ― 規定されます。

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「塔」完成に要する時間(1)

「塔」を完成するためにはどの程度の時間が必要なのか?

これは単純に答えられる問いではありません。

さまざまな要素がからまってくるからです。

そこで、今回は、覚えるべき語彙数だけに焦点をあてて必要時間数を考えてみることにします。

「塔」の最高ターゲットは「上級学習英英辞典」ですがそこまで狙える人は少ないでしょうから標準的なターゲットである「(1)中級学習(英英/英和)辞典(1000ページぐらい)」を念頭において話しを進めます。

現在の語彙力を知るためには(1)の50~100ページぐらいをていねいに読みながら未知語彙(見出し語・イディオムその他あらゆる語彙)を探しその数を確認すればいいでしょう。 たとえば100ページで500個の未知語彙があったとして(1)が1000ページの辞書の場合、未知語彙の総数は500×10で5000ぐらいということになります。

そして「アンチ・バベルの塔」 の工程は4段階あります。

1 ターゲットの特定 (=学習辞書の選択)

2 未知語彙の選別・固定(=カード作成)

3 未知語彙の暗記(=本格的な暗記作業)

4 毎日30分の永久復習

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必要な時間数 (工程4 ― 慣れたら30分で700語彙前後の復習可能 ― は半永久的な作業なので計算外とする):

(未知語彙が5000語の場合)
2 に必要な時間数は1000時間
3 に必要な時間数は1000時間(工程2の数倍のスピードで暗記可能だが復習に時間がかかる)
合計 2000時間

(未知語彙が1万語の場合)
2 に必要な時間数は2000時間
3 に必要な時間数は2000時間(工程2の数倍のスピードで暗記可能だが復習に時間がかかる)
合計 4000時間

(ただし、各人のやり方・体力・能力その他いろいろな面で個人差が極めて大きいので、非常に大雑把な計算であることを了解されたし)

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未知語彙数は5000前後までが望ましく、1万5000~2万語が限界でしょう。 未知語彙があまりに多い場合は入門あるいは初級の学習辞書または 「アルク英語出版編集部: 究極の英単語 SVL Vol. 1~4 」 などから始めるほうが得策です。

なお、何度も述べましたように、「塔」 のターゲット辞書である 「中級学習(英英)辞典」 は、日本語でいえばたとえばベネッセから出版されている 『チャレンジ小学国語辞典』 + 『チャレンジ小学漢字辞典』 レヴェルの辞書です。 

その認識があれば 「塔」建設は ― 実行するかあるいはできるか否かは別にして ― ごく当たり前に必要な語彙力をつけるためであって、決して (多数の人が誤解しているような) 「特殊なあるいは不要な語彙」 を追い求める作業ではないことがわかると思います。

当たり前に必要な語彙レヴェルに達するだけでも普通は2~4千時間必要だということです。 


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「塔」工程 2 について(2)

( 以下は ― 断定的な表現であっても ― 塔主の単なる私見です。 その旨よろしくご了解ください。 私など比較にならない能力を持った人がおられる可能性も多分にあり、そんな人たちに私見を押し付けるのはとんでもないことです。 また、各自に適した方法もあるはずでそれを私が否定できるはずもありません。 なお、そもそも5万語超 (ネイティヴ・スピーカーならごく普通の語彙レヴェル - 語彙数のカウントは学習辞典方式 ) も必要ないだろうという意見もありますが、塔主はそれには与しません。)

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学習辞書暗記に原則的に賛成する人たちの間でも、工程(2)に関しては賛否両論があります。

そして、カード作成について、そんな手間のかかるものは必要ではない、時間の無駄だろう、そんな時間があるなら暗記に費やしたほうが得策だろう、という意見が耐えません。

学習辞書の未知語彙にマークしておくだけで充分復習できるではないかという主張が根強くあります。

私から見ればそれは 「実証されていない単なるアイデア」 にすぎません。 そんなやり方で5万語超の認識語彙獲得に成功した実例を知りません

できるだけ暗記の手間を省きたいという気持ち」 があるとしたら、それはよくわかります。 

しかし、5万語超の語彙は手間を省いて暗記できるものではありません。 

私もみなさんが提案されているような方法はひとつ残らず試してみました。 何度も何度も試してみました。 何度も何度も失敗しました。 自分の記憶力に何度も何度も絶望しました。 その結果が工程(2)(3)(4)なのです。

最初からカードを利用していたわけでは決してない。 悪戦苦闘の結果なのです。

なるほど市販の単語帳のような単純な語彙リストなら、それもおそらく5千語ぐらいまでなら、さまざまに手間を省いた方法で暗記可能でしょう。 市販のソフトも充分利用できるでしょう。

学習辞書暗記の場合でも数千語まではカードなしで対処できる。 私の場合は3~5千語で挫折を繰り返していました。

手間を省いても数千語までは実に快調に暗記が進捗することもあります。 意気揚々として未来が輝いて見えることも少なくありません。 「よし、これでいける!」 と省力手法に自信がみなぎることがあります。 あまりに成果が出て 「俺は天才か!?」 と思うことさえあるかもしれません。 

ところが、あるとき、徐々にあるいは突然に行き詰まるのです。 そうなると、マークだらけになった学習辞書は混乱の極みで 「ターゲット語彙だけを転写したカード」 のような切れ味や簡便さのないことを痛感します。

辞書読み ― 私も実行していますが ― で未知語彙の復習をかねることはたいへん有益ですし楽しくもあります。 しかし、それだけでは、5万語超の暗記はいつか行き詰まります。 

ターゲット(=未知語彙)は別リストにまとめて復習を繰り返すのが明らかに得策です。

辞書読みだけで完結するならまさに幸いですが、そんな幸運は ― 私には ― 無縁でした。

再三述べていますように暗記すべき語彙は単語だけではありません。 イディオムその他あらゆる形式の表現を含みます。 多義語もかなりあります。 それらをすべて覚えるためには何と言っても根気が欠かせません。 語源なども、強力には程遠く、多数ある助力のひとつに過ぎません(やってみれば分かります)。例文がなければ到底覚えられない語彙も少なくありません。

成功の鍵を握る 「根気」 に混乱なく付き合ってくれるのが 「未知語彙が整然と並ぶカード」 なのです。 

as straight as a die   You're a really attractive woman, straight up !   put / set sb straight   He's been straight for five months.   And the runners are just coming uo to the finishing straight.   straightaway   straight face   straightforward   straight man   in such dire straight   pull sth off   puckish   puerile   pusillanimous   というような語彙をスコンスコンと覚えさせてその記憶をいつまでも正確に維持させてくれるのはカードなのです。

手間を省くことは往々にして将来の混乱を招く。 しかるに手間を省くことへの誘惑はかくも強い。 私もその誘惑に何度屈したか分からない。 

しかし、未知語彙の暗記ということに限るなら、学習辞書をそのまま利用することは ― トヨタのいう「在庫のムダ 」 ( 『英語でkaizen! トヨタ生産方式 第2版』 日刊工業新聞社)より = 余分な材料、部品、仕掛品、完成品を持つこと。 さらに正確に言えば、きちっと運用されている後工程引き取り方式において、決められた量よりも、多く持つこと。 Keeping unnecessary raw materials, parts, WIP ( work in process ) and finished goods. More precisely, keeping more than the minimum stock necessary for aq well-controlled pull system. ― にあたると思います。

Happy learning !


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英語の語彙:雑談(49)

visionary ということば

今日(2008年3月3日)、AMAZONより 梅田望夫著 『ウェブ時代5つの定理(文芸春秋)』 が届いた。

その 「まえがき―私の勉強法」 で梅田さんは ― (引用開始) 十六年前、アメリカにやってきたばかりの私は、「ある種の人々」 が英語で発する切れ味の良い言葉を読み、その言葉の背景にある思考や発想に寄り添って深く考えることで (引用終止) 未来を見通すことができることに気づいた。 (引用開始) 「ある種の人々」 とは、テクノロジー業界の最先端を走る企業家や投資家、「普通の人」 よりも何歩も先を行く天才的技術者、日々の濃密な経験から世界を俯瞰して眺めている企業経営者、複数の専門性を究めた大学教授といった人たちの中で、とりわけ言語表現能力が高い人々のことです。 特にシリコンバレーでは、そういう人々がビジョナリーと呼ばれ、オピニオン・リーダーとしてたいへん尊敬されていることを知りました(太字k.y.) (引用終止) ― と述べている。

梅田さんのこの記述を読むと visionary という語彙の典型的な意味がよく理解できる。 

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いくつかの学習英英辞典にある visionary の(梅田さんの説明に相応する) 定義:

someone who has clear ideas and strong feelings about the way something should be in the future ( Longman Dictionary of Contemporary English )

If you refer to someone as a visionary, you mean that they have strong, original ideas about how things might be different in the future, especially about how things might be improved. ( Collins Cobuild Advanced Learner's Dictionary )

( usually approving ) a person who has the ability to think about or plan the future in a way that is intelligent or shows imagination ( Oxford Advanced Learner's Dictionary Of Current English )

a person who possesses the ability to imagine how a country, society, industry, etc. will develop in the future and to plan in a suitable way ( Cambridge Advanced Learner's Dictionary )

こうした学習英英辞典の visionary の記述は ― どんな語彙についても当てはまるわけでは決してないが ― 成人ネイティヴ・スピーカー用英英辞典や各レヴェルの英和辞典の visionary の記述よりはるかに分かりやすく学習辞典の面目躍如と言える 。 興味のある方はいろいろな辞書を参照されたし。 

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梅田さんはさらに ― (引用開始) そういう発見をして以来、私はひたすら、ビジョナリーたちの切れ味の良い言葉を探しては考える、ということをずっと繰り返してきました・・・これが、今も続けている私の勉強法の核心なのです(省略 k.y.) (引用終止) ― と書いている。 梅田さんは、実はめったに出会わないそんなビジョナリーの至言を求め ― 毎朝4~5時に起床し3~4時間 ― ここ10数年で集めた1万冊以上の本に目を通してきたそうだ。 

超多忙な人がこんなに膨大な時間をものを読むのに割いている! 

かくもことばに魅了され触発され成長を続けている人がいる。

そして、私が 「塔」 を築いた理由のひとつもそんなビジョナリーと自由に対話したいからだ。 

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