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「塔」工程 2 について(2)

( 以下は ― 断定的な表現であっても ― 塔主の単なる私見です。 その旨よろしくご了解ください。 私など比較にならない能力を持った人がおられる可能性も多分にあり、そんな人たちに私見を押し付けるのはとんでもないことです。 また、各自に適した方法もあるはずでそれを私が否定できるはずもありません。 なお、そもそも5万語超 (ネイティヴ・スピーカーならごく普通の語彙レヴェル - 語彙数のカウントは学習辞典方式 ) も必要ないだろうという意見もありますが、塔主はそれには与しません。)

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学習辞書暗記に原則的に賛成する人たちの間でも、工程(2)に関しては賛否両論があります。

そして、カード作成について、そんな手間のかかるものは必要ではない、時間の無駄だろう、そんな時間があるなら暗記に費やしたほうが得策だろう、という意見が耐えません。

学習辞書の未知語彙にマークしておくだけで充分復習できるではないかという主張が根強くあります。

私から見ればそれは 「実証されていない単なるアイデア」 にすぎません。 そんなやり方で5万語超の認識語彙獲得に成功した実例を知りません

できるだけ暗記の手間を省きたいという気持ち」 があるとしたら、それはよくわかります。 

しかし、5万語超の語彙は手間を省いて暗記できるものではありません。 

私もみなさんが提案されているような方法はひとつ残らず試してみました。 何度も何度も試してみました。 何度も何度も失敗しました。 自分の記憶力に何度も何度も絶望しました。 その結果が工程(2)(3)(4)なのです。

最初からカードを利用していたわけでは決してない。 悪戦苦闘の結果なのです。

なるほど市販の単語帳のような単純な語彙リストなら、それもおそらく5千語ぐらいまでなら、さまざまに手間を省いた方法で暗記可能でしょう。 市販のソフトも充分利用できるでしょう。

学習辞書暗記の場合でも数千語まではカードなしで対処できる。 私の場合は3~5千語で挫折を繰り返していました。

手間を省いても数千語までは実に快調に暗記が進捗することもあります。 意気揚々として未来が輝いて見えることも少なくありません。 「よし、これでいける!」 と省力手法に自信がみなぎることがあります。 あまりに成果が出て 「俺は天才か!?」 と思うことさえあるかもしれません。 

ところが、あるとき、徐々にあるいは突然に行き詰まるのです。 そうなると、マークだらけになった学習辞書は混乱の極みで 「ターゲット語彙だけを転写したカード」 のような切れ味や簡便さのないことを痛感します。

辞書読み ― 私も実行していますが ― で未知語彙の復習をかねることはたいへん有益ですし楽しくもあります。 しかし、それだけでは、5万語超の暗記はいつか行き詰まります。 

ターゲット(=未知語彙)は別リストにまとめて復習を繰り返すのが明らかに得策です。

辞書読みだけで完結するならまさに幸いですが、そんな幸運は ― 私には ― 無縁でした。

再三述べていますように暗記すべき語彙は単語だけではありません。 イディオムその他あらゆる形式の表現を含みます。 多義語もかなりあります。 それらをすべて覚えるためには何と言っても根気が欠かせません。 語源なども、強力には程遠く、多数ある助力のひとつに過ぎません(やってみれば分かります)。例文がなければ到底覚えられない語彙も少なくありません。

成功の鍵を握る 「根気」 に混乱なく付き合ってくれるのが 「未知語彙が整然と並ぶカード」 なのです。 

as straight as a die   You're a really attractive woman, straight up !   put / set sb straight   He's been straight for five months.   And the runners are just coming uo to the finishing straight.   straightaway   straight face   straightforward   straight man   in such dire straight   pull sth off   puckish   puerile   pusillanimous   というような語彙をスコンスコンと覚えさせてその記憶をいつまでも正確に維持させてくれるのはカードなのです。

手間を省くことは往々にして将来の混乱を招く。 しかるに手間を省くことへの誘惑はかくも強い。 私もその誘惑に何度屈したか分からない。 

しかし、未知語彙の暗記ということに限るなら、学習辞書をそのまま利用することは ― トヨタのいう「在庫のムダ 」 ( 『英語でkaizen! トヨタ生産方式 第2版』 日刊工業新聞社)より = 余分な材料、部品、仕掛品、完成品を持つこと。 さらに正確に言えば、きちっと運用されている後工程引き取り方式において、決められた量よりも、多く持つこと。 Keeping unnecessary raw materials, parts, WIP ( work in process ) and finished goods. More precisely, keeping more than the minimum stock necessary for aq well-controlled pull system. ― にあたると思います。

Happy learning !


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