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第2工程の完了が意味するもの

前回に:

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「塔」の標準的なターゲット学習辞書「Longman Dictionary of American English」を使って、ほぼ1年半にわたる濃密な時間をかけ、下記の第2工程までちゃんと終了された。

「アンチ・バベルの塔」 の工程は4段階

1 ターゲットの特定 (=学習辞書の選択)

2 未知語彙の選別・固定(=カード作成)

3 未知語彙の暗記(=本格的な暗記作業)

4 毎日30分の永久復習

こんな成果を知らせてくださったのは、E1G さんがはじめてです!

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という記事を書きましたが、「塔」の標準的なターゲット学習辞書「Longman Dictionary of American English」を使って「塔」の第2工程まで完了したことの意義は、まだ暗記には至らないとはいえ、たいへん大きいものです。

なぜか? 次のような理由があります。

その1: 普通のネイティヴ・スピーカーの認識語彙レヴェルに達することが目標である場合、自分の現在の認識語彙レヴェルがほぼ正確に認識できるから。

つまり、普通のネイティヴ・スピーカーの語彙レヴェルに占める自分の語彙レヴェルの割合が浮き彫りになる。

その2: (その1)で言及した「自分の語彙レヴェルの正確な認識」に加えて、自分の未知語彙がひとつひとつ明らかになるから。

つまり、これから暗記しなければならない語彙のひとつひとつが明確になり、ピンポイントの暗記作戦が可能になり、語彙強化の能率が飛躍的に高まる。

その3: (その2)で言及したピンポイント作戦が可能になったことによって、「普通のネイティヴ・スピーカーの認識語彙レヴェルに達する時期」が、ほぼ正確に予想できるから。

つまり、目標語彙に達する将来の時期を、ほぼ正確に、計算できるようになる。 その時期を、だいたい50%~100%の精度で、予測できるようになる ― 結局何%になるかは、学習時間や体調その他もろもろの条件に左右されるが、それで予測が計算不能になるわけではなく、計算の修正が必要になるだけである。

その4: (その1)(その2)(その3)で述べたことからして、語彙学習に焦燥感がなくなるから。

つまり、「この語彙は覚えるべきなのかどうか?」とか、「いったいいつになったら普通のネイティヴ・スピーカーの語彙レヴェルに到達できるのか?」とか、「無限に覚えなければならないのではないか?」などの疑問から開放されて、語彙学習から徒労感が除去される

中級学習(英英)辞書をターゲットにした第2工程の完了は、普通のネイティヴ・スピーカーの語彙レヴェルにいたる道程を示す明確で太い矢印の獲得です。

あとは、時間をかけるだけです。 

その時間が、たとえ5~10~20年になるとしても、充分に価値のあるものです!

そして、読書などをしていて「塔」にない語彙に出くわしても、それは普通のネイティヴ・スピーカーでも知らない語彙である可能性が高く、それこそ意味を類推するなり、辞書をひくなり、日本語の本や雑誌を読んでいるときと同じような気楽な対処をすればいいわけです。

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Comments

k.y.さんへ

お返事いただいてありがとうございます!
また、引き続きの記事も大変興味深く楽しく読ませてもらいました。
第2工程の完了は、登るべきはしごが完成したような感じに思います。
また、一番時間のかかる編集作業がおわってあとは音読だけなのも大きいと思います。

> こんな成果を知らせてくださったのは、E1G さんがはじめてです!

そうだったんですか、やはり私の場合は、かなり時間に余裕があるので到達が早かったんだと思います。
あと、取り掛かる前は、とても大変そうで、圧倒されていたのですが、実際にやってみると、基本単語の意外な意味や用法、自分の覚えてる語義とのずれなどが多々あり、驚きの連続で、かなり楽しかったので、あまり苦にならずに終える事が出来ました!

> サイトを拝読しても、「E1G さんは外国語に適性がある」なという感じがします。

ありがとうございます、k.y.さんにそう言っていただけると、本当にうれしいです!

「Longman Dictionary of American English」が普通のネイティヴ・スピーカーレベルで、これを運用語彙に出来ればノンネイティヴ・スピーカーとして満足のいくレベルであるということを知って安心しました。
私が思っていたより、見出し語の数が少なくてちょっと動揺してしまったのですが、考えてみると派生語もかなり載っていますよね。
これで安心して塔のマスターに集中できます。

また、リスニングに関してのアドバイスもありがとうございます。
k.y.さんも「チャンク」の重要性を説いておられるように、「音の塊=意味の塊」を意識して行こうと思います。
「チャンク」についても、辞書の暗記と同様、あまりその重要性を主張されている方が少ないので、これに気付けたこともうれしいです。

当面は、塔の第3工程である暗記作業を「ネイティヴ・スピーカーのスピード・リズム・滑らかさを目標として、音、意味の塊を意識しての音読」というかたちで、やって行きたいと思います。

塔主であるk.y.さんが、ネイティヴのインテリレベルの認識語彙を目指され「Cambridge Advanced Learner's Dictionary」もマスターされていることから、私も、もし今の塔をマスターしたあとで、まだ自分の認識語彙に不満があるようであれば、「Cambridge Advanced Learner's Dictionary」で第2の塔の建設に挑みたいと思います。

> 以上、E1G さんなら、既知あるいは実行中のことばかりかもしれません。釈迦に説法であればよろしくご容赦下さい。

とんでもないです、アドバイスしていただいて本当にありがとうございます!

また、時間に余裕があるときに、塔のような素晴らしい時間投資の対象に出会えた事、またそれを示してくださった塔主さんに本当に感謝しています。

これからも、第3工程、第4工程を楽しんでやっていきたいと思います。

またコメントさせてもらう時があるかもしれませんが、その時はよろしくお願いします。


Posted by: E1G | July 28, 2010 at 06:46 PM

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