« 毎日1ページ辞書を読む(24) | Main | 大西泰斗 ポール・マクベイ著 『一億人の英文法(東進ブックス)』 (3) »

「アンチ・バベルの塔」の最大の長所は「未知語彙の確定」

「アンチ・バベルの塔」の最大の強みは何か?

--------------------------------------------

このブログをはじめて訪れてくださったみなさんには、わかりづらいかもしれません。

まとまりを欠くブログで、どこに何が書いてあるのか定かではないからです。

---------------------------------------------

「塔」の最大の強みは「未知語彙の確定」です。

塔主が「アンチ・バベルの塔」を採用した背景には長年にわたる語彙強化の苦闘があります。

そのなかで気づいたのが「まず未知語彙を確定すべきだ」ということです。

語彙強化の作業を、広大な語彙の海を漂流するに等しい作業にしないためには、学習辞典という海図を手にして未知語彙を確定する必要があります。

-------------------------------------------------------

ネイティヴ・スピーカーは、日本語でも英語でも同じですが、生まれてからおよそ20年ぐらいで必要な語彙を習得します。

それがだいたい5万語前後(数え方の議論は不毛なので省く:中級以上の学習辞書の語彙数だと思えばよい)の語彙数です。

個人差が大きくて2万語ぐらいの人もいれば10万語を超える人もいます。だから、5万語というのは標準的な数字です。

その5万語を獲得した後も、ものを読んだり聞いたりして語彙は毎日増え続けます。そのなかには流行語もあるし最新用語もあるしすぐ忘れてしまう語彙などもあります。

しかし、5万語さえあれば、その後は、いちいち辞書などにたよらなくても、通常の日常生活はもちろんあらたな業務などにも対処できます。

読書を例に取ると、5万語が備わっていたら、たとえ未知語彙に遭遇してもその未知語彙の意味はほぼ正確に予想できるし、予想できない場合は無視しても支障がないことが多い。

新聞や雑誌を読む際に辞書その他が必要になることはまずない。

そんな読書と、英語の語彙数が数千語~1万語ぐらいの人の「わからない語彙はどんどんとばして」する ― いわゆる多読 ― 読書とは、全く違う。

いわゆる多読は読書ではない!

--------------------------------------------------------

その5万語を獲得するには「未知語彙の確定」が必須になります

そして、未知語彙を確定するにはどうすればよいか?

学習用の英和・英英辞書から未知語彙を拾えばいいのです。

その未知語彙を数年~15年~20年かけて覚えてゆく。

これが「アンチ・バベルの塔」の姿です。具体的なやりかたはどんなものでもかまいません。塔主のようにアナログでもいいし、デジタルにいしてもいいし、ミックスしてもいいし、その他どんなやりかたでもかまいません。

要は、未知語彙を確定して覚えることです。

もちろんそればかりをするわけではありません。

仕事をし、読書、音楽、映画に触れ、人と会話し、講演などを聴き、旅行を楽しみながらでいいのです。

そうした日常生活と並行して「確定した未知語彙を数年~15年~20年かけて覚えてゆくわけです。

すべては、「未知語彙の確定学習辞書の未知語彙を拾うこと」から始まります。

以上、あくまでも私論です。

参考にしていただければ幸いです。

|

« 毎日1ページ辞書を読む(24) | Main | 大西泰斗 ポール・マクベイ著 『一億人の英文法(東進ブックス)』 (3) »

Comments

塔主さま

2010年4月に貴殿のブログに出会い、目からうろこでした。10代から英語が好きで、英語とじゃれあって約30年近くですが、TOEIC高得点レベルまではいきましたが、そこを突破する方法を分からずに、長年不満を抱えていました。2010年5月から、こちらで紹介されていたロングマン米語中級辞書の通読をはじめ、通読とマーカー引きを終え、今は転記作業に入っています。まだ、転記が全体の3分の1程度まで進んだところで、仕事などが忙しくなり、進みがすごくおそくなりましたが、あせらずマイペースでやっていきたいと思います。ここまでの作業だけで、読める英語、聞き取れる英語、書ける英語、しゃべれる英語の幅が格段に広がったと実感し、驚いています。このままコツコツ続ければ、ほんとうにTIME誌を、普通に日本語の雑誌を読むようにスラスラ読めるイメージがつかめました。発音の基礎は、多少なりとも身につけたつもりなので、読めれば、聞ける。聞ければしゃべれる、と信じられます。

あと英語学習で大切だと個人的に思うことは、英語の学びを、自分の心からやりたいことにつなげることですね。私は、今は会社勤めですが、それとは別にライフワークとして取り組みたいことがあり、そのために英語力がとても大切だと感じています。なので、新しい単語やイディオムを覚えるたびに、その夢の実現に一歩近づいているような気になって、ワクワクしています。

これからもブログを楽しみにしています。折に触れてコメントさせていただければと思っています。

Posted by: とおる | September 18, 2011 at 01:54 PM

とおるさんへ。

はじめまして。

コメントありがとうございます。

>10代から英語が好きで、英語とじゃれあって約30年近くです...

年数はもっと長いですが、私もまったく同じです。英語の勉強は、苦闘することはあっても、楽しさが消えてしまったことは1度もなかったです。ものを読むことにも飽きたことはありません。そんな姿が、あとで気づいたことですが、息子たちに非常な好影響を与えたことも明らかです。

>...あせらずマイペースでやっていきたいと思います。

これが最善の策だと思いますよ。時に中断などがあっても気にせず続けること、復習もやめないこと、そうすれば、成果は必ず後からついてきます。5年や10年は過ぎてみればすぐですが、その間の蓄積は並大抵のものではありません。

> ここまでの作業だけで、読める英語、聞き取れる英語、書ける英語、しゃべれる英語の幅が格段に広がったと実感し、驚いています。

私も経験済みですし、だから驚くことでもないのですが、こうした感想をお聞きすると思わず「そうでしょう!」とうれしくなります。

>...ほんとうにTIME誌を、普通に日本語の雑誌を読むようにスラスラ読め・・・

その通りです。「現地にいないとピンとこない」出来事・人・ものなどに関連した記事は別にして、他は日本語の雑誌と同じになります。

発音・音声についてですが、標準の発声に問題がない場合は、たとえば「ナマ英語( http://www.namaeigo.com/ )」などが参考になります。

> あと英語学習で大切だと個人的に思うことは、英語の学びを、自分の心からやりたいことにつなげることですね。

Absolutely!

私も、とおるさんと同じように英語でやりたいことがあります。

実を言うと、リービ・英雄のような存在になりたいのです(あんな巨大な才能はありませんからただの夢ですが、夢だけはあります)。

そんな夢にちょっとでも近づきたいという気持ちです。

だから、「ワクワク感」もとおるさんに劣らないと思います。

楽しいメールをありがとうございました。

これからもよろしくお願いします。

Thank you.

Posted by: k.y. | September 18, 2011 at 10:01 PM

わたしは専門がはっきりしているので、一般的な語彙習得を目的としておりません。したがって未知語の特定に関しても違った意見をもっています。それはさておき、

>発音・音声についてですが、標準の発声に問題がない場合は、たとえば「ナマ英語( http://www.namaeigo.com/ )」などが参考になります。

これはすばらしいサイトをご存知ですね。こういう視点からリスニング指導してくれる本やサイトはほとんどみないので貴重です。ありがとうございます。

Posted by: HSE | September 19, 2011 at 02:47 AM

HSE さんへ。

さっそくコメントありがとうございます。

> わたしは専門がはっきりしているので、一般的な語彙習得を目的としておりません。したがって未知語の特定に関しても違った意見をもっています。

近年はIQに加えてEQ(=心の知能指数)に注目が集まっています。EQには5つの構成要素があって、それは、自己認識(self-awareness)、自己規制(self-regulation)、動機(motivation)、共感(empathy)、処世術(social-skills)。

私は、この情報過多の環境で世相にただ流されないためには、自己認識、自己規制、動機 がまず大事になると考えています。

そうした意味で、HSEさんのはっきりした指針は貴重だと思います。

「ナマ英語」は確かにユニークで実用に直結し有益です。お役に立てて幸いです!

Thank you.

Posted by: k.y. | September 19, 2011 at 02:20 PM

ご返信ありがとうございます。

>「塔」の最大の強みは「未知語彙の確定」です。

SATやGREなどの対策英単語集で「確定」するというのはどうでしょうか。エクササイズもついているし、難易度も辞書暗記を考えている人にちょうどよいレベルだと思います。

モゴモゴバスターは大変参考になります。他のこのようなサイト・図書でご存知なものがありましたら教えてください。

Posted by: HSE | October 04, 2011 at 02:12 PM

HSE さんへ。

> SATやGREなどの対策英単語集で「確定」するというのはどうでしょうか。エクササイズもついているし、難易度も辞書暗記を考えている人にちょうどよいレベルだと思います。

確かにひとつの有効な方法だと思います。そして、そうしたアイデアが生きるためには、とにかく、実行してみることです。

私は、そんなことを繰り返す過程で「塔」にたどりついたわけですが、どうなるかは各人各様です。

> モゴモゴバスターは大変参考になります。他のこのようなサイト・図書でご存知なものがありましたら教えてください。

ご存知のように、ネットで検索すればそれこそいろいろ見つかります。

私は、モゴモゴバスターが最もシステム化されていて活用しやすいツールだと思います。後は、独自の工夫を加えて自分なりのものを開発するのもおもしろいでしょう。

Thank you.

Posted by: k.y. | October 05, 2011 at 12:34 PM

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/47849/52753692

Listed below are links to weblogs that reference 「アンチ・バベルの塔」の最大の長所は「未知語彙の確定」:

« 毎日1ページ辞書を読む(24) | Main | 大西泰斗 ポール・マクベイ著 『一億人の英文法(東進ブックス)』 (3) »