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大西泰斗 ポール・マクベイ著 『一億人の英文法(東進ブックス)』 (4)

『Longman Dictionary of American English』 の shall の項の引用:

modal verb 1 (formal) used in official documents to state an order, law promise, etc.: The right to a trial by jury shall be preserved. 2 shall I / we? used in order to ask a question, especially as a way of suggesting something: Shall I turn on the air conditioner? 3 (formal) used in order to say what will happen in the future: I shall keep her picture always [Origin Old English sceal].

まことに明解にして簡潔で、この辞書は 『アンチ・バベルの塔』 のターゲットとして最右翼の1冊 ― 覚えやすい辞書 ― です。

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『一億人の英文法』 では、350ページから3ページにわたって shall の記述があります。

(引用開始)「進むべき道」 ― 束縛。それが shal のイメージ。21世紀現代英語で shall は極端に頻度が低く、もはや死にかけと言ってもいいでしょう(引用終止)

まさに「絶滅危惧種 = endangered species」 宣言ですね!

(引用開始)日常の英語にはShall I ...? / Shall we...? だけ覚えておけば十分ですよ(引用終止)という実に実用的な指摘もあります。

そして、「法律」「必ず~になる(確信)」「~しましょう」 の3つの用法が記述されています。

その中に、(引用開始)Let's dance. (踊ろうよ) が、相手を引っぱり出す勢いを持っているのに対し、Shall we dance? は温かい表現。「自分たちの進むべき道」を、相手に疑問文で問いかける。そこに、相手の心情を尊重する温かさが生まれているのです(引用終止)という説明もあります。

shall について、上記の辞書の骨格的な説明に加えて、豊かなイメージを与えてくれます。

このイメージをふくらませる手法が 『一億人の英文法』 の unique selling point で、それが cool に機能していることは、実際に熟読してみればよくわかります。

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今朝(2011年9月23日金曜日)は台風一過の秋晴れ、すがすがしいこと最高です!

『一億人の英文法』 は秋の読書の一角をしっかり占めている。さらに 『Atlas Shrugged (Ayn Rand』 『宮元武蔵 (吉川英治)』... 

読書は、語彙のイメージが飛翔し拡大し染み入り昇華する世界。

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